iPhoneのバッテリーを自分で交換しようと思ったことはありますか?iPhoneは2~4年ほど使用しているとどうしてもバッテリーの劣化が目立つようになり、バッテリーの持ちが短くなったり、突然シャットダウンするなどの弊害が生じます。
今回はiPhoneバッテリーのDIY交換についてです。過去に2度、iPhoneバッテリーを自分で交換した経験のある筆者が「DIY交換はおすすめしません」という理由を紹介します。
iPhoneのバッテリーを自分で交換出来たら「安上がりでいいんじゃない?」と思っている方も少なくないと思いますが、実際に自分で交換作業をしたことのある自分的には「やめておいた方がいい」と言わざるを得ません。
iPhoneのバッテリーを自分で交換してみた
iPhoneのバッテリーを自分で交換したことがあります。といってもかなり昔の話しで、2016年と2018年に1回ずつiPHoneバッテリーのDIY交換にチャレンジしました。
iPhone5sのバッテリーをDIY交換
2016年の交換作業はiPhone 5sのバッテリーをAmazonの非純正バッテリーに交換しました。
Amazonで「交換用バッテリー」と検索すると数えきれないほどの候補が表示される中、専用工具がセットになっているもので、ユーザー評価のよいものを選んで購入しました。
工具はシンプルで、外装(筐体)の裏ブタを開ける道具と、バッテリー(両面テープ止め)を剥がす「ヘラ」のみです。
こちらはiPhoneから取り外したバッテリーです。
こちらは非純正バッテリーを取り付けた状態です。
端子は問題なく作られていて純正のネジで留めることができましたし、サイズも同等で問題なくケースの窪みに収めることができました。
iPhone 5のバッテリーをDIY交換
2018年には、手持ちのiPhone 5のバッテリー交換を行いました。
この時のiPhone5のバッテリーの状態を記録してあります。
iPhoneのバッテリーの状態を確認する機能は、2018年3月にリリースされた「iOS11.3」から搭載されましたが、iPhone6以降のモデルが対象で、iPhone5や5Sは対象外だったため、別途アプリを使用してバッテリーの状態を確認しています。
バッテリーの劣化がかなり進行しており、本来1440mAhの容量のところ、600mAh(42%)しか充電できない状態になっていました。
2018年当時はすでにメイン機はiPhone7になっており、この年の秋に登場する「Xs」に買い替えるのですが、サブ機として「5s」や「5」をまだ使用しており、「再度DIY交換を試してみたい」という思いもあって2回目のバッテリー交換にチャレンジしたという経緯です。
この時もAmazonにて交換用バッテリーと専用工具を購入しました。価格は同じようなものだったと記憶していますが、「5」用の工具の方が点数も多く、しっかりしていました。
付属の吸盤でディスプレイを引きはがします。かなり力が必要でした。
両面テープでがっちり固定されているバッテリーを剥がします。
新しいバッテリーに交換完了!
充電量は100%に回復したので、DIYによるバッテリー交換は成功しました。
作業としてはさほど難しいことはなく、プラモデルを組み上げられる人なら問題なく作業は可能だと思います。唯一「難関」があるとすれば、両面でーぷでべったり貼り付けられている古いバッテリーを剥がす際ですが、それも技術的なことではなく「力づく」と「根気」の問題なので時間をかければクリアできるはずです。
何はともあれ、バッテリーが新品になって動作にも問題ないので「成功」と言えると思います。
こちらは新旧のバッテリー比較です。
左が新しいバッテリー、右が取り外した古いバッテリーですが、古いバッテリーが明らかに膨張しているのがわかります。
もっと症状が進むと、iPhone内部からディスプレイを押し上げてしまうところまで膨張することもあり、その過程では目に見えないすき間ができて「水没」を引き起こしてしまうケースもあります。
交換作業は成功も僅か1年で終了
「完璧だ」
そう思っていたバッテリー交換ですが、交換後、わずか1年ほどで電源が入らなくなり「終了」してしまいました。
原因は、自分の作業上のミスだったのか、バッテリーが粗悪品だったのかわかりませんが、残念な結果となってしまいました。
iPhoneバッテリーのDIY交換をおすすめしない理由
作業自体はうまくできたと思いますし、バッテリーも工具もさほどコストはかからないので、「趣味」として交換作業とその結果を楽しむには面白い題材だと思います。
要らなくなったiPhoneがあればやってみても良いかもしれませんが、ただ、リチウムイオン電池は取扱いにはリスクが伴うので誰にでもお勧めできることではありません。
それに…
- 純正部品は手に入らない
- バッテリーの質(良品か粗悪品か)は判断できない
- 古いバッテリーがすんなり外れなず「変形」させてしまうリスクがある(危険)
- 仮にすべてが上手くいっても僅かな期間で「終了」する可能性がある
- iPhoneのデータはすべて飛ぶ
- 二度とAppleや正規店で面倒をみて貰えない
といったリスクを抱えながら自らの手で交換する「意味」や「価値」は見出しにくいと思います。もし自らの手でバッテリー交換しようと検討している方がいるなら、「結果」や「リスク」をお知らせしようと記事化しました。
本記事は、iPhoneバッテリーのDIY交換を推奨するものではありません。逆に、芳しくない結果と作業上のリスクをお知らせして「やめた方がいいですよ」とお伝えしたい気持ちで書いています。リチウムイオン電池を素人が取り扱うのは非常にリスクを伴うことをお伝えします。
それでは今日はこの辺で。