今回は、9月8日(現地9/7)に発表になったiPhone 14シリーズについてです。
円安の影響を受けて新シリーズもかなり高額な価格設定になっていますが、なんとか割安に購入したいものです。MNP(事業者乗り換え)を利用せずに単純にどこで端末購入したら一番割安なのかを検討してみたいと思います。
筆者が今使っているのは『iPhone 12 Pro Max』です。容量は最小の128GBです。写真をAmazonクラウドに保存するので最小容量モデルでもまったく問題ありません。
約1年11か月使用してきましたが、バッテリーの劣化状況もまあまあ良い方ですし、パフォーマンスにも特に大きな不足はなく端末自体も気に入って使っていますので、実は、今ここで買い替えなければならない大きな理由はないんです。
ただ「下取り」という点で、2年目と3年目(iPhone15で買い替え)では、新端末購入の負担が増えるのは目に見えています。自動車も下取りである程度の値が付くうちに買い替えた方がお得…といわれるように、スマホも同じことが言えます。
現在のところは買い替える方向で考えていますので、Apple Storeと各キャリアの販売額などを比較しながら、『どこで』『どういう方法で』買うのが一番お得(最安)なのか検討してみようと思います。
iPhone 14シリーズ各モデルの主なスペックを比較
まず最初にiPhone 14シリーズの各モデルの仕様やスペックを比較してます。
iPhone 14 /14 Plusのスペック
iPhone 14 | iPhone 14 Plus | |
ストレージ | 128/256/515 GB | |
画面サイズ | 6.1インチ | 6.7インチ |
ディスプレイ | Super Retina XDRディスプレイ | |
ボディカラー | ブルー、ミッドナイト パープル、スターライト、RED | |
サイズ | 71.5×146.7×7.8mm | 78.1×160.8×7.8mm |
重量 | 172g | 203g |
プロセッサ | A15 Bionic | |
認証 | Face ID | |
カメラ | メイン:約1,200万画素+約1,200万画素(超広角) アウト:約1,200万画素(TrueDepth) | |
対応SIM | nanoSIM、eSIM(デュアルeSIMに対応) | |
5G通信 | 対応 | |
Apple Pay | 対応 | |
MagSafe | 対応 |
画面サイズは6.1/6.7インチの2種類、miniは廃止され6.7インチのPlusが投入されました。
14/14Plusのプロセッサは、iPhone 13 Proに採用されていた「A15 Bionic」が採用されています。
SIMは、物理SIM(nanoサイズ)1枚とeSIM(登録無制限)のデュアルSIMが利用できますが、eSIMを2枚同時に有効にできます。
本体重量がProに比べると軽めで使用時の疲労感に違いが出るかもしれません。
期待された「USB-C」「指紋認証」の採用はありませんでした。
日常使用するスマホとして充分な性能・機能を持っていると思います。これまで大画面が欲しくて12ProMaxを使用してきましたが、実はProモデルの高性能を活かすような使い方はしていないので6.7インチの「Plus」に魅力を感じます。ただ、プロセッサはA15ですし、現在の12 Pro Maxと大きな性能差がないので買い替える意味が希薄になってしまうと感じます。ただ「15」まで待つと下取り価格が下がることで実質負担額が大きくなるデメリットもあります。
iPhone 14 Pro /Pro Maxのスペック
iPhone 14 Pro | iPhone 14 Pro Max | |
ストレージ | 128/256/515GB /1TB | |
画面サイズ | 6.1インチ | 6.7インチ |
ディスプレイ | Super Retina XDRディスプレイ | |
ボディカラー | スペースブラック、シルバー ゴールド、ディープパープル | |
サイズ | 71.5×147.5×7.85mm | 77.6×160.7×7.85mm |
重量 | 206g | 240g |
プロセッサ | A16 Bionic | |
認証 | Face ID | |
カメラ | メイン:約4,800万画素+約1,200万画素(超広角)+約1,200万画素(望遠) アウト:約1,200万画素(TrueDepth) | |
対応SIM | nanoSIM、eSIM(デュアルeSIMに対応) | |
5G通信 | 対応 | |
Apple Pay | 対応 | |
MagSafe | 対応 |
ベーシックシリーズとの最大の違いはプロセッサが「A 16 Bionic」採用です。メインカメラが4,800万画素に大幅に向上している点も見逃せません。
カメラがベーシック2眼、Pro3眼の違いは前モデル同様で、望遠レンズを搭載していることから光学ズームが6倍(ベーシックは2倍)となっています。また撮影では「ナイトモードのポートレート」や「マクロ撮影」「Apple ProRAW」などがPro専用の実の採用となっています。
さらに「常時点灯ディスプレイ」「Dynamic Island」などの機能がProのみの採用、屋外の最大輝度が2,000ニトとなり太陽光の下でも画面が見やすくなっています。
ベーシックシリーズに比べると日常生活にはあまり不必要な高性能ぶりで、Pro専用の性能・機能を使いこなせる人はあまりいないのではないか…そんな気がしますが、ただやはりカメラ性能=つまり撮影できる写真の質には魅力を感じます。今「12ProMax」を使っていて6.7インチの画面は使い勝手がよいので、Proを買うならMaxかと思いますが、128GBで16万円越えは厳しいです。
iPhone14シリーズのApple Storeとキャリア各社の販売額を比較
今回の新iPhoneは、あまり人気のなかった「mini」はラインナップから落ち、新たに大きなサイズ「Plus(6.7インチ)」が加わり、iPhone14(6.1インチ)と共にベースモデルは2機種体制です。通常モデルに対して大きなサイズのモデル名として「Plus」が使われるのは、iPhone8以来です。
上位モデルのProシリーズのラインナップは変更なしで、「Pro(6.1インチ)」と「Pro Max(6.7インチ)」の2本立てです。画面サイズはベーシック・Proモデルいずれも6.1/6.7の2種類に統一されました。
iPhone 14 /14 Plusの販売価格を比較してみる
iPhone 14 | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 119,800円 | 134,800円 | 164,800円 |
NTTドコモ | 138,930円 | 161,480円 | 201,740円 |
au(KDDI) | 140,640円 | 161,770円 | 201,925円 |
Softbank | 140,400円 | 161,280円 | 201,600円 |
楽天モバイル | 131,800円 | 148,800円 | 181,800円 |
iPhone 14 Plus | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 134,800円 | 149,800円 | 179,800円 |
NTTドコモ | 158,180円 | 179,520円 | 220,330円 |
au(KDDI) | 158,490円 | 179,850円 | 220,355円 |
Softbank | 158,400円 | 179,280円 | 220,320円 |
楽天モバイル | 148,800円 | 164,800円 | 197,800円 |
まず感じるのはずいぶん(価格が)高くなったなあということです。筆者が2年前に「12Pro Max 128GB」の購入価格は117,800円でしたが、今はベーシックなiPhone 14(128GB)でも119,800円です。同様の価格帯で購入しようとすれば選択肢はiPhone 14 128GBしかありません。
大手3キャリアの価格はApple Storeの2~3万円増し、楽天モバイルで15,000円増し程度の値付けになっています。
ただ、価格の上昇はひとえに為替の影響であって、性能や機能が飛躍的に向上した…という印象はありません。スペックでも書きましたが、「USB-C」は今回も採用されませんでしたし、「指紋認証」も再採用は見送られました。
自分的には、デスクに置いたiPhoneのロック解除を簡単にするのは「常時点灯」ではなく、指紋認証だと思うんですが…。正直「あまりそそられないなあ」というのが本音です。
iPhone 14 Pro/Pro Maxの販売価格を比較してみる
iPhone 14 Pro | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 149,800円 | 164,800円 | 194,800円 | 224,800円 |
NTTドコモ | 174,130円 | 198,880円 | 238,480円 | 275,220円 |
au(KDDI) | 175,860円 | 201,925円 | 238,555円 | 275,415円 |
Softbank | 175,680円 | 201,600円 | 238,320円 | 275,040円 |
楽天モバイル | 164,800円 | 181,800円 | 214,800円 | 247,800円 |
iPhone 14 Pro Max | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 164,800円 | 179,800円 | 209,800円 | 239,800円 |
NTTドコモ | 201,850円 | 220,330円 | 257,070円 | 289,300円 |
au(KDDI) | 201,925円 | 220,355円 | 257,100円 | 293,845円 |
Softbank | 201,600円 | 220,320円 | 257,040円 | 281,520円 |
楽天モバイル | 181,800円 | 197,800円 | 230,800円 | 263,800円 |
Proシリーズはさらに割高感が強いです。筆者の「12Pro Max 128GB」(117,800円)と「14Pro Max 128GB」を比べると47,000円も値上がりしています。正直、とても手が出ない…というか、如何にPro Maxでもそこまでの価格差だけの「体験差」「性能差」「機能差」があるとは思えないので、手を出す気になれません。
スペックを見ても、これだけの価格を投資したいスペックとは言い難いものがあります。過去の事例で言えば「Apple Pay(iPhone7)」「全画面(iPhoneX)」「eSIM(iPhoneXs)」「5G(iPhone12)」など、価格より欲しい機能が優先するような画期的な変革や目新しさを「14シリーズ」では見いだせません。
単純な価格比較ではApple Storeが圧倒的に安い
単純な価格比較ではApple Storeが圧倒的に安い…という訳ではなく、Apple Storeの価格が本来のiPhoneの価格であり、キャリア各社は様々な「大人の事情(?)」で価格が上乗せになっています。
ドコモ・au・Softbankはほぼ横並びの価格ですが、楽天モバイルはApple Storeと他3キャリアの中間的な価格設定になっています。
キャッシュでポンと購入できるのなら、迷うことなくApple Storeでの購入が最安です。もちろんSIMはどのキャリアのものでも問題なく利用できますし、どのキャリアにも持ち込んで利用できるので、あえて割高なキャリア端末を買う必要はありません。
ただし、販売価格が一番安いApple Storeでの購入が必ずしも支払額(負担額)が最小になるとはかぎらないところがややこしいところです。
各社の残価設定ローンの支払額を比較
多くの方が「キャッシュでポン」ではなく分割支払いでの購入になるはずですので、いわゆる残価設定ローン(〇ケ月後に端末を返却して残債と相殺するタイプのローン)を利用した際の実質負担額を見てみましょう。
下取り端末はないものとして計算しています。また、Appleが提供する「Paidy36回分割払いオファー」は無金利のため単純に1/36の金額となっています。
iPhone 14シリーズ新規契約の残価設定ローンを比較してみる
以下は、各社のiPhone14シリーズ各モデルを新規契約し、残価設定ローンの23~25回目に下取り・返却した場合の負担額合計(上段)と月支払額(下段)の比較表です。
下取りなしの条件での比較となりますので、下取りありの場合には条件が異なりますので注意してください。
iPhone 14 新規契約時の支払額
iPhone 14 新規・機種変更 | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 79,848円 3,327円/月 | 89,856円 3,744円/月 | 109,848円 4,577円/月 |
NTTドコモ | 69,690円 3,030円/月 | 81,680円 3,551円/月 | 102,140円 4,440円/月 |
au(KDDI) | 60,760円 2,641円/月 | 71,570円 3,111円/月 | 91,925円 3,996円/月 |
Softbank | 70,200円 2,925円/月 | 80,640円 3,360円/月 | 100,800円 4,200円/月 |
楽天モバイル | 65,880円 2,745円/月 | 74,400円 3,100円/月 | 90,888円 3,787円/月 |
iPhone 14 Plus 新規契約時の支払額
iPhone 14 Plus 新規・機種変更 | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 89,856円 3,744円/月 | 99,864円 4,161円/月 | 119,856円 4,994円/月 |
NTTドコモ | 79,220円 3,444円/月 | 90,000円 3,511円/月 | 111,250円 4,836円/月 |
au(KDDI) | 69,730円 3,031円/月 | 80,770円 3,111円/月 | 101,355円 4,406円/月 |
Softbank | 79,200円 3,300円/月 | 89,640円 3,735円/月 | 110,160円 4,590円/月 |
楽天モバイル | 74,400円 3,100円/月 | 82,392円 3,433円/月 | 98,880円 4,120円/月 |
iPhone 14 Pro 新規契約時の支払額
iPhone 14 Pro 新規・機種変更 | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 99,864円 4,161円/月 | 109,848円 4,577円/月 | 129,864円 5,411円/月 | 149,856円 6,244円/月 |
NTTドコモ | 87,370円 3,798円/月 | 99,880円 4,342円/月 | 120,400円 5,234円/月 | 139,260円 6,054円/月 |
au(KDDI) | 78,700円 3,421円/月 | 91,925円 3,996円/月 | 110,555円 4,806円/月 | 129,415円 5,626円/月 |
Softbank | 87,840円 3,660円/月 | 100,800円 4,200円/月 | 119,160円 4,965円/月 | 137,520円 5,730円/月 |
楽天モバイル | 82,392円 3,433円/月 | 90,888円 3,787円/月 | 107,400円 4,475円/月 | 123,888円 5,162円/月 |
iPhone 14 Pro Max 新規契約時の支払額
iPhone 14 Pro Max 新規・機種変更 | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 109,848円 4,577円/月 | 119,856円 4,994円/月 | 139,848円 5,827円/月 | 159,864円 6,661円/月 |
NTTドコモ | 101,890円 4,430円/月 | 111,250円 4,836円/月 | 129,990円 5,651円/月 | 144,940円 6,301円/月 |
au(KDDI) | 91,925円 3,996円/月 | 101,355円 4,406円/月 | 120,100円 5,221円/月 | 138,845円 6,036円/月 |
Softbank | 100,800円 4,200円/月 | 110,160円 4,590円/月 | 128,520円 5,355円/月 | 140,760円 5,865円/月 |
楽天モバイル | 90,888円 3,787円/月 | 98,880円 4,120円/月 | 115,392円 4,808円/月 | 131,880円 5,495円/月 |
※Softbank・楽天モバイルは新規時とMNP転入時の価格を分けていません(別途キャンペーンあり)。
iPhone 14シリーズMNP転入の残価設定ローンを比較してみる
以下は、各社のiPhone14シリーズ各モデルをMNP転入で、残価設定ローンの23~25回目に下取り・返却した場合の負担額合計(上段)と月支払額(下段)の比較表です。
iPhone 14 MNP転入時の支払額
iPhone 14 MNP転入 | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 79,848円 3,327円/月 | 89,856円 3,744円/月 | 109,848円 4,577円/月 |
NTTドコモ | 47,690円 2,073円円/月 | 59,680円 2,594円/月 | 102,140円 3,484円/月 |
au(KDDI) | 49,760円 2,163円/月 | 60,570円 2,633円円/月 | 80,925円 3,518円/月 |
Softbank | 70,200円 2,925円/月 | 80,640円 3,360円/月 | 100,800円 4,200円/月 |
楽天モバイル | 65,880円 2,745円/月 | 74,400円 3,100円/月 | 90,888円 3,787円/月 |
※Softbank・楽天モバイルは新規時とMNP転入時の価格を分けていません(別途キャンペーンあり)。
iPhone 14 Plus MNP転入時の支払額
iPhone 14 Plus MNP転入 | 128GB | 256GB | 512GB |
Apple Store | 89,856円 3,744円/月 | 99,864円 4,161円/月 | 119,856円 4,994円/月 |
NTTドコモ | 57,220円 2,487円/月 | 68,000円 2,956円/月 | 89,250円 3,880円/月 |
au(KDDI) | 60,760円 2,641円/月 | 71,570円 3,111円/月 | 91,925円 3,996円/月 |
Softbank | 79,200円 3,300円/月 | 89,640円 3,735円/月 | 110,160円 4,590円/月 |
楽天モバイル | 74,400円 3,100円/月 | 82,392円 3,433円/月 | 98,880円 4,120円/月 |
※Softbank・楽天モバイルは新規時とMNP転入時の価格を分けていません(別途キャンペーンあり)。
iPhone 14 Pro MNP転入時の支払額
iPhone 14 Pro MNP転入 | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 99,864円 4,161円/月 | 109,848円 4,577円/月 | 129,864円 5,411円/月 | 149,856円 6,244円/月 |
NTTドコモ | 65,370円 2,842円/月 | 77,880円 3,386円/月 | 98,400円 4,278円/月 | 117,260円 5,098円/月 |
au(KDDI) | 67,700円 2,943円/月 | 80,925円 3,518円/月 | 99,555円 4,328円/月 | 118,415円 5,148円/月 |
Softbank | 87,840円 3,660円/月 | 100,800円 4,200円/月 | 119,160円 4,965円/月 | 137,520円 5,730円/月 |
楽天モバイル | 82,392円 3,433円/月 | 90,888円 3,787円/月 | 107,400円 4,475円/月 | 123,888円 5,162円/月 |
※Softbank・楽天モバイルは新規時とMNP転入時の価格を分けていません(別途キャンペーンあり)。
iPhone 14 Pro Max MNP転入時の支払額
iPhone 14 Pro Max MNP転入 | 128GB | 256GB | 512GB | 1TB |
Apple Store | 109,848円 4,577円/月 | 119,856円 4,994円/月 | 139,848円 5,827円/月 | 159,864円 6,661円/月 |
NTTドコモ | 79,890円 3,473円/月 | 89,250円 3,880円/月 | 107,990円 4,695円/月 | 122,940円 5,345円/月 |
au(KDDI) | 80,925円 3,518円/月 | 90,355円 3,928円円/月 | 109,100円 4,743円/月 | 127,845円 5,558円/月 |
Softbank | 100,800円 4,200円/月 | 110,160円 4,590円/月 | 128,520円 5,355円/月 | 140,760円 5,865円/月 |
楽天モバイル | 90,888円 3,787円/月 | 98,880円 4,120円/月 | 115,392円 4,808円/月 | 131,880円 5,495円/月 |
※Softbank・楽天モバイルは新規時とMNP転入時の価格を分けていません(別途キャンペーンあり)。
Apple Store 36回払いオファーは買い替え時に下取り査定が行われる
ここまで、Apple Storeとキャリア各社の「新規・機種変更時」「MNP転入時」の機種ごとの負担額・月支払額をみてきましたが、端末価格はApple Storeの方が安かったのに、「残価設定ローン」にした場合にはキャリアの方が割安になる…ように見えます。
他のキャリアの残価設定ローンでは、25回目以降の支払いが免除されることによって、回付きの支払額が抑えられていますが、実はApple Storeの毎月の支払額は単純に36回分割にしただけの金額です。
つまり、2年後の端末の価値が見込まれていないのです(だから割高に見えてしまう)。
『だったら残り1年分を免除されても、残価の査定額は1年の支払額にしかならないので損だ』
そう感じるのではないでしょうか。でもそれは誤解です。
実は、Apple Storeは24回目に下取りに出すと、その際に端末の査定が行われて下取り額が決まる仕組みです。その下取り額から残り1年間の残債を相殺して、もし下取り額が残った場合には、次の端末購入費に充当される仕組みなのです。
今回、筆者の「12 Pro Max」を下取り査定したところ67,000円でした。この額は購入額117,800円の56.9%に相当しますが、iPhone 14シリーズ購入の場合でもだいたい50~60%程度の下取り額になるとすれば、24回支払い時点の残り1年間の残債を相殺して、さらにいくらかは次のiPhone購入額の一部に充当できるはずです(故障や破損などない場合)。
Apple Storeの「36回払いオファー」は、他社キャリアの残価設定とは仕組みが異なるため一概に比較できませんが、毎月の支払額は少ないが端末は2年後に返却するだけ…のキャリアと、毎月の支払額は若干多めだが24回目に下取り査定が行われるApple Store、いずれが「得」なのかは皆さんがどう考えるかによって異なります。
2024年3月現在のiPhone14シリーズの価格 new!
NTTdocomo | au | Softbank | 楽天モバイル | mineo | ||
iPhone14 | 128GB | ¥124,465 | – | ¥127,440 | ¥120,800 | ¥122,760 |
256GB | ¥161,480 | – | – | ¥135,900 | ¥138,072 | |
512GB | ¥201,740 | – | – | ¥165,900 | ¥168,696 | |
iPhone14plus | 128GB | ¥158,180 | – | ¥149,760 | ¥135,900 | – |
256GB | ¥179,520 | – | ¥167,760 | ¥150,900 | – | |
512GB | ¥220,330 | – | ¥202,320 | ¥180,900 | – | |
iPhone14plus | 128GB | – | – | ¥173,520 | – | – |
256GB | – | – | ¥190,800 | – | – | |
512GB | – | – | ¥226,080 | – | – | |
1TB | – | – | ¥261,360 | – | – | |
iPhone14promax | 128GB | ¥201,850 | – | ¥191,520 | – | – |
256GB | ¥220,330 | – | ¥208,800 | – | – | |
512GB | ¥257,070 | – | ¥244,080 | – | – | |
1TB | ¥289,300 | – | ¥279,360 | – | – |
iPhone14シリーズ発売から1年半経過した2024年3月時点の各キャリアの端末価格です。
auはすべてのiPhone14シリーズの販売を終了しています。NTTドコモはiPhone14Proの在庫が終了、SoftbankはiPhone14の256GB/512GBモデルが完売、楽天モバイルではProシリーズが完売となっていますが、その他のモデルは現時点でも販売されています。またMVNOのmineoでもiPhone14が販売されています。
発売当時と比べて、11,000円~14,000円ほど安くなっていますが、まだまだ高額であることは変わりません。性能と価格を見比べるとiPhone13シリーズでもいいような気がしますね。
iPhone 14シリーズはどんな人におすすめなのか
- 4G化された「iPhone 5」
- 4.7インチ画面になった「iPhone 6」
- Apple Payと防水機能が実装された「iPhone 7」
- ポートレートモードを搭載した「iPhone 8Plus」
- 全画面モデルに変身した「iPhone X」
- eSIMが使えるようになった「iPhone Xs」
- 5Gに対応した「iPhone 12」
と、過去にはエポックメイキングな「そそられる」モデルがたくさんあり、それらの発売時にはどうしても欲しいと思ったものでした。
そういう観点で言えば、今回のiPhone 14シリーズは細かな進化やリファインは随所に見られますが、ドーンと鳴り物入りでド派手に登場するような新機能は見当たらない、どちらかと言えば「地味」なモデルと言えるかもしれません。
ただし、そういうモデルほど熟成が進んで使い勝手や各機能のブラッシュアップが進んでいるケースは過去にもありました。
現在使用している端末が、3年目、4年目とちょうど買い替え時期に差し掛かっているなら買い替えれば十分な満足感は得られると思います。iPhone 11シリーズ以前のモデルをお使いなら十分進化を感じられるはずですし、iPhone 12/12 miniの方も同様です。
今回採用が見送られた「USB-C」や「画面内指紋認証」等はiPhone 15への搭載が期待されますし、14Proのみに搭載された「Dynamic Island」もベーシックな「15/15Plus」に降りてくる可能性が高いと思われるため、今回の買換えは見送って次回「15」での買い替えも視野に検討するとよいかもしれません。
ただ、端末価格は再値上げの可能性がないとは言えない状況なので、再値上げの前に購入しておく…というのは1つの「手」だと思います。
新モデルの価格は、旧モデルの値上げを行った当時の為替レート1ドル=130~135円近辺で決められたと想像できるので、もし1ドル=150円あたりまで円安が進むと、もう1段の値上げも十分考えられます。
逆に買い替えざるを得ない方は再値上げの可能性も勘案した方がよいかもしれません(あくまで想像ですが)。
中古iPhoneという選択も検討すべき
新品iPhoneの大幅値上げを受けて、これまで以上に中古iPhoneの需要が伸びていると言います。
需要があれば相場は上がります。相場が上がれば上質な端末が中古市場に出てきます(高く買い取って貰えるため)。
従って、いまは旧価格で購入された質の良い中古端末が中古端末ショップやオンラインショップにラインナップされる機会が増えています。
以前のような『使い古した端末』『何世代も前の旧端末』といった端末だけでなく(それはそれで市場を形成しているけれど)、比較的時間経過の浅い良質な端末が中古市場に増えているので、もし、予算が合わない、新品端末の最先端のスペックまで必要としないということであれば、S級・A級の1~2世代前の中古iPhoneを狙ってゆくのも一手ではないかと思います。
ちゃんとした中古専門店の端末は、外観だけでなく店舗の独自の厳しいチェックを受けて性能機能が正常であることが確認された端末である上、前所有者の事故(未払いや支払い停止など)で購入後に「ネットワーク利用制限」を受けた場合でも、同等品への端末交換や返金などの「赤ロム対策」が用意されているので、オークションやフリマなどでの個人売買よりも数倍安全に中古端末を購入することができます。
※自分はライターとして何度か中古端末店の取材をしたことがありますが、どのチェーンもより良い端末を販売しようと頑張っている姿を目にしてきました。チェックも相当厳しいです。
今回は、2022年版新モデル「iPhone 14シリーズ」についてスペックやキャリアごとの価格をまとめました。
新規・機種変更/MNP転入など、契約方法ごとにどこで買えばいくらなのかを一覧でまとめました。
主観的なこともかなり書いているので、ご理解の上お読み頂ければと思います。
それは今日はこの辺で。