この記事ではLINEMOのミニプランで速度制限がかかった時にどのくらいのことができるのか、実際にはどのくらいの速度が出ているのか、実際の検証結果を掲載しています。また、通信制限がかかる条件や解除する方法についても解説。
- LINEMOの通信制限がかかり解除するか月末まで我慢するか迷っている人
- 申し込みを検討していて速度制限時の通信環境が知りたい人
このような条件に当てはまる人は判断材料となるデータを多く掲載していますのでぜひご覧ください。
LINEMOの通信制限状態の使い勝手を用途ごとに検証
ミニプランの通信制限時 (最大300Kbps) | スマホプランの通信制限時 (最大1Mbps) | |
Web閲覧 | 可能だが容量が多いページは 表示に時間がかかる | 標準的なページなら 問題なし |
動画視聴 | 可能だが高画質動画は途中で 止まる可能性あり | 通常画質動画なら 問題なし |
Googleマップ | 大まかな位置把握は可能だが 正確な経路案内は難しい | 徒歩の経路案内は正確に 使える |
メール閲覧 | テキストだけならば普通に 閲覧可能 | 問題なく閲覧できる |
音楽 ストリーミング | 低音質なら利用可能だが、 途中で止まる可能性あり | 標準音質の音楽なら 問題なし |
LINEMOミニプランで通信制限がかかっている状態での主な利用方法の使い勝手について検証結果を解説します。
Webブラウザ閲覧
ミニプランの通信制限時、Webブラウザの閲覧は可能です。ただし、画像が多いなど容量の大きいページの閲覧にあたってはさらに時間を要するかもしれません。
スマホプランの通信制限時であれば、一般的なサイト閲覧は不便に感じることなく行えます。
動画視聴
動画の解像度 | 推奨される持続的な速度 |
4K UHD | 20 Mbps |
HD 1080p | 5 Mbps |
HD 720p | 2.5 Mbps |
SD 480p | 1.1 Mbps |
SD 360p | 0.7 Mbps |
YOUTUBEでは公式見解として、閲覧可能な持続的な通信速度を公開しています。それによればSD360pでも700kbpsは必要となっており、LINEMOミニプランの低速300kbpsではYOUTUBEに関しては閲覧は難しそうです。
ただしYOUTUBEヘルプが言うのは、あくまで「持続的な速度」であって、実際の視聴ではこの通りではないケースも多々あります。
実際に300kbpsで動画を視聴してみると、10分程度の動画を360P未満で視聴する場合、再生開始に少し時間がかかりますが視聴自体はできます。もちろん時間帯などによって瞬間的に比較的速い通信ができた場合には意外に快適な視聴も可能です。
Googleマップ
ミニプランの制限時、Googleマップは正確に活用できない可能性があります。特に、自分の位置を知らせるためのGPS機能が通信制限により弱まっているため、現在地の把握が不便です。
現在地と目的地の大まかな位置関係や距離を知る程度ならば可能ですが、詳細な経路案内やカーナビ代わりに用いることは難しいでしょう。
スマホプランの通信制限時は徒歩の経路案内であれば問題なく利用できます。
メール閲覧
ミニプランの制限時でも、メールの閲覧には大きな支障はありません。ただし、画像や添付ファイルが含まれている場合には読み込みに時間がかかる可能性があります。
LINEのトークも300kbpsでも十分に実用範囲と言えます(画像の送受信は時間がかかる、動画は途中停止)。
音楽ストリーミング
通常の設定のままでは音楽ストリーミングは途中で止まる可能性があります。
YoutubeMusicで240P程度であれば途切れることなく再生できましたが、360P以上の場合、時間帯によって途切れることがありました。
スマホプランの通信制限時は音質を標準程度に下げていれば問題なく利用できます。
「Spotify」の場合は、「データ節約モード」を設定することで低速でも途切れることなく音楽再生が可能です。これはPovo2.0のトッピングなし状態(128kbps)でテストした結果なので、倍近い速度の300kbpsであれば全く問題なく再生可能と思われます。
LINEは常に高速通信が可能(データ容量消費なし)
LINEMOの大きなメリットの1つに「LINE利用時の通信料無料」があります。
本来、高速データ通信を消費するはずの『LINE』のトークやWEB閲覧、ビデオ通話まで様々なLINEコンテンツ利用で、高速データ容量を消費しません(つまり通信無料)。
これはミニプランで3GB、スマホプランで20GBを使い切っても変わりません。常に高速通信を行う気音が可能で、しかも料金もかからないというわけです。
LINEMOを利用するなら是非活用したい機能です。
ミニプラン速度制限時の通信速度を時間帯ごと計測
LINEMOの高速データ通信は、最も回線が混雑する昼12時台でも速度低下を起こすことはほとんどありません。その辺りはさすがに大手キャリアSoftbank通信網の実力という感じです。
高速データ容量を使い切ると最大300kbpsに速度制限されますが、実際にはどの程度の速度がでているのか、時間帯別にSpeedTestのアプリを用いて測定してみました。
下り速度 (kbps) | 上り速度 (kbps) | |
8時台 | 110 | 270 |
10時台 | 260 | 240 |
12時台 | 240 | 190 |
16時台 | 240 | 230 |
17時台 | 260 | 200 |
21時台 | 150 | 250 |
速度制限を受けたタイミングで、通信が混雑する時間帯を狙って速度を計測しました(混雑時間以外の速度は混雑時間よりも速いはずなので)。
時間帯によりばらつきはありますが、「最大300kbps」の上限近くまで出ている時間帯がありました。
一方で、利用者の多い朝(8時台)、昼(12時台)、夜(21時台)には上限の半分程度に低下している時間帯もありました。
LINEMOミニプランで通信制限がかかるルール
LINEMOのミニプランで通信制限がかかるのは、以下の2つのうちどちらかの条件に該当した時です。ただし、後者についてはあまり気にしなくてもよいでしょう。
月内に3GBのデータ通信を使い切った時
月初の0時からスタートし、LINEでの利用を除くデータの総利用量が3GBを超えた時点で通信制限がかかります(というより高速データ容量を使い切ったら遅くなるというイメージ)。
通信制限がかかった時点で自動的にメールで通知されるため「いつの間にか制限がかかっていた」ということはありません。
キャリアで制限が必要と判断した時
LINEMOのサービスの仕様として以下の文言が記載されており、状況に応じて必要であればソフトバンクの判断で通信制限が行われる可能性が示唆されています。
しかし、具体的な条件が明らかにされているわけではなく、「著しく大量の通信」とはソフトバンクがどの程度を想定しているのかは定かではありません。
ヒントは『機械的な通信と当社が判断した場合』の一文でしょう。逆を返せば機械的な通信でない=人が操作しながら通常の利用範囲で利用している分には速度制限を受ける可能性は低いと理解してよいでしょう。
通信制限を解除する方法
通信制限を解除するには制限が解除される来月初まで待つか、データを購入するかの2通りの方針があり、さらにデータは「都度購入」「オートチャージ」の2通りの選択肢があります。
月初になるまで待つ
翌月の月初になればデータのカウントがリセットされるため、通常の速度に戻ります。
月末まで低速モード、もしくはWi-Fi利用などの組み合わせて我慢できる場合、追加でのデータ費用を支払いたくない場合はリセットされるのを待ちましょう。
データを都度追加購入する
データを追加購入一つの方法が、都度購入を行うこと。1回の購入ごとに手間はかかりますが、購入するのか月末まで我慢するのか都度判断したい人にはおすすめです。
ミニプランの場合、単純計算で1GBあたりのデータの料金は990円÷3GB=330円となるため、プランとして購入するより割高です。また、月末近くに購入した場合でも「購入時期」によらず翌月への繰り越しはできません。
(参考)他社データ追加料金
サービス名 | 1GBのチャージにかかる料金 |
ソフトバンク(ミニフィットプラン) | 1,100円 |
povo2.0 | 390円(※ただし7日間限定) |
mineo | 550円(55円 / 100MB) |
QTモバイル | 500円(50円 / 100MB) |
HISモバイル | 200円 |
格安SIMの中には圧倒的に安いサービスもありますが、一般的な格安SIMの追加料金と同等の価格で、キャリア公式のサービスよりは安価であることがわかります。
速度制限通知メールから申し込み
制限速度がかかると通知メールが届きます。メールに記載されているURLにアクセスすると、その画面からデータ購入の申し込みが可能です。
マイページから申し込み
データ購入の申し込みはマイページからも可能です。
「マイページ」→「マイメニュー」→「データ使用量の管理」とタップし、「ご利用状況」の画面から申し込みができます。
オートチャージモードをオンにする
オートチャージモードをオンにした場合、データ容量を使い切ると自動的に追加購入するため、通信制限がかかる心配がありません。絶対に通信制限を避けたい場合などはオートチャージをオンにしておくと良いでしょう。
ただし、使った分だけ自動で購入され続けるため思わぬ高額請求となる可能性があります。
月4回以上チャージするなら「スマホプラン」がおすすめ
もし、毎月のように4回以上チャージが必要であれば、スマホプランへの切り替えがおすすめです。
LINEMOの追加チャージは1GB=550円なので月4回なら2,200円になります。一方、スマホプランとミニプランの料金差は2,728円-990円=1,738円なので割安に済む…というわけです。
たまにであれば別ですが、毎月のように4GB以上超過するようであれば、そもそもスマホの使い方とプランの選択が適切ではありません。安心して大容量を使えるスマホプランへの変更をおすすめします。
Povo2.0との組み合わせもおすすめ
- 毎月最後の1週間に1GBぐらい足りない
- 時々大量にデータ消費する日がある
などの場合には、メイン回線はLINEMOで、サブ回線にPovo2.0を組み合わせると必要なデータ容量にうまくフィットさせられる可能性があります。
Povoは基本料金がない(毎月の固定費用は0円)ので、必要な分だけのデータ容量(Povoではトッピングと言います)を任意のタイミングで購入・充当することができます。
1GB(7日間有効)で税込390円、24時間(実質最大47時間59分59秒※)使い放題が税込330円など、必要に応じて適切な容量を割安に購入することができます。
LINEMO | Povo2.0 | コスト |
3GB=990円 | 1GB=390円 7日間 | 4GB=1,380円 |
↑ | 1GB=390円×2 7日間 | 5GB=1,770円 |
↑ | 24時間使い放題 330円 | 3GB+24時間使い放題 1,320円 |
しかもPovoには「月」の概念がないので、購入した容量は所定の期間内であれば月末月初を跨いでも継続利用が可能です(月末で消えてしまわない)。しかもギガ活すれば無料でデータ容量が貰えます。
※Povoの「24時間使い放題」の期限は、トッピングを適用してから24時間後を含む日いっぱい(23時59分59秒)までのため、最大実質47時間59分59秒利用できることになります。
まとめ
LIMEMOミニプランの通信制限についてまとめました。
- ミニプランの通信制限時、データ利用には制限がかかり利便性が下がる
- 各時間帯で「最大300kbps」の最大速度に対し一定の速度は出ているが、利用者の多い早朝・昼・夜は速度が低下傾向
- 通信制限は基本的に「月に3GB使い切った場合」に発生する
- 速度を元に戻すには「都度購入」か「オートチャージ」があるがオートチャージは即時反映されない
- 毎月4回以上のチャージをするなら「スマホプラン」への切り替えがおすすめ
最大300kbpsの通信速度は使途によっては十分実用的に使えますが、高画質動画の視聴やカーナビ(マップ)利用など高速データ通信が必要なシーンでの活用は難しいでしょう。
データを追加購入するのかリセットされるのを待つのか、今回の内容も参考にしながら考えてみてください。