今回は、シニア層におすすめのスマホ通信サービスを考えます。
候補として第1に『LINEMO』、条件付き第2位に『楽天モバイル』をピックアップしました。なぜLINEMOと楽天モバイルがシニアにおすすめなのかをわかりやすく解説してゆきます。
シニアがモバイルやガジェットに弱いなんて言われたのも今は昔。携帯電話の時代が30~40代の現役世代は今は60~70代になっているんです。つまり今の60~70代のシニア世代はモバイルやガジェットに必ずしも弱いわけではないんです。そんなシニア層におすすめできる格安通信サービスを探そうというわけです。
シニア層はLINEをよく利用する
NTTドコモのモバイル社会研究所が、2023年1月に全国の60歳~79歳の男女(いわゆるシニア層)に実施した調査(有効回答数1,350)によると、調査開始以来はじめて「LINE」の利用が「メール」を上回って1位になったとのことです。
グラフを見るとわかるようにツールの利用率は全体的に微妙に増加傾向ではありますが、「LINE」だけが突出した増加を見せています。その他のツールは減ってはいませんが、大きな伸びも見せていません。
つまり、シニア層のスマホによるコミュニケーションツールの利用自体は若干の増加傾向だが、中でもLINEを利用する人は、2018年-2023年の5年間で2.7倍に増加した…ということです。
シニアの76%が利用するのですから、もはや、シニアのコミュニケーションツールは「LINE」はメインだと思って良さそうですね。
※こちらのデータを引用させていただきました。
LINE利用時のデータ消費量はどれぐらい?
LINEを使う時は、データ通信を使用します。
データ通信とは、毎月お金を出して買っている「○○ギガ」のことで、毎月、○○ギガまでデータ通信ができて基本料金が月額××円です…ってやつです。
データ通信は、電話での通話以外の通信すべてに利用されます。例えばWEBを見たり、動画や音楽の視聴、メールの送受信、ネットショッピング、ネットバンキングなどです。LINEもギガを消費して利用しています。
ではLINEを利用する際にどの程度のギガを消費するのかを見てみましょう。
LINEトークのデータ消費量
- LINEトーク…テキスト(2kb/1回)
LINEによればテキストのみのトークは約2kbの容量があるそうです。スタンプの場合は2.5~5kb程度のようです。1GBのデータ容量では、テキストのみなら50万回、スタンプは20~40万回の送信がかのうだそうです。 - LINEトーク…画像(1~3MB/枚)
画像を送るということになると、データ消費はグッと増加します。例えばスマホで撮影した画像をそのまま送信すると1~3MBぐらいは消費してしまうので、1GBの容量は300~1000枚の写真を送れることになります。 - LINEトーク…動画(200~300MB/本)
iPhoneで撮影した動画は短いものでも200~300MBはざらなのでさ、200~300MBの動画を3~5本送れば1GBを消費してしまいます。
LINE無料通話・ビデオ通話のデータ消費量
では通話はどうでしょう。LINEの無料通話もビデオ通話もデータ通信を使うので「ギガ」を消費します。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、LINEの通話は通常の「電話」ではないので『通話料金』はかかりませんが、データ通信容量を消費します。なので、電話をしても別途「通話料金」は請求されませんが、通信プランのデータ容量が消費され残量が減少します。
- 無料通話…1GBで約55.5時間
1GB容量で、1日あたり「1時間30分~2時間」程度の無料通話が可能です。 - ビデオ通話…1GBで3.25時間
1日あたりに換算すると、毎日6分間のビデオ通話が可能です。
LINEは意外に多くのデータ容量を消費している
例えば、こんなシチュエーションでLINEを使ったら、何ギガのデータ量が必要でしょうか。
- 孫の顔が見たいので、毎週1回、ビデオ通話で20分間話した
- その都度、撮影したビデオ(300MB)を1本トークにアップした
たったこれだけのことで、1600MB(約1.6GB)以上のデータ容量を消費します。LINE以外にはまったくデータ通信を利用しないのに…です。
月3GBのデータ容量の契約をしていても、上記のような使い方をすると、それだけでデータ容量の半分以上を消費してしまうことになります。
実は、使い方にもよりますがLINEは意外にデータ容量を消費するアプリなんです。
現実には、他の方ともLINEするでしょうし、メールのやり取りもするし、WEBも閲覧する…ということを考えると、月間3GBなんてすぐに消費してしまいます。
LINEをよく利用するシニアにLINEMOがお勧めの7つのポイント
さあ、そこでLINEMOの登場です。
LINEをよく利用するシニアにLINEMOをおすすめする理由は5つあります。
- キャリア品質の通話とデータ通信
- 分かりやすいシンプルな料金体系
- MVNO(格安通信サービス)なみの低料金
- 始める時もやめる時も手数料0円
- LINE利用時の通信料が0円
- 低速時でもそこそこ使える300kbps
- 常に何かしらのキャンペーン実施でお得に始められる
キャリア品質の通話とデータ通信
LINEMOがおすすめの理由の1つめは「キャリア品質」です。
LINEMOを運営しているのは、大手通信キャリアの「Softbank」です。
Softbank自身が直接運営しているので、Softbankの通信網をフルに使用することができるため、様々なメリットがあります。
- 人口カバー率99.9%の広い通信エリアで全国津々浦々で使える
- Softbankの通信網をフルに使えるので通信品質がSoftbankと同等(高品質)
- 昼時などの通信混雑時でも速度低下しない高速通信
簡単に言うと「繋がりやすいくて、高速通信で、速度低下しない安定の品質」というわけです。
格安通信サービス「MVNO」は、大手キャリアから通信回線を借りているので、空いている時には早くて品質も良いのですが、朝夕や昼時などの混雑時には速度低下する場合があります。昼時にスマホ決済を利用する際など、通信速度が遅くてなかなかチャージできなくて後ろに並んだ人の視線が怖い…なんてことも^^;
※東京都内で最も通信状況が良かったのはSoftbankという調査結果があります。
分かりやすいシンプルな料金体系
LINEMOがおすすめの理由の2つ目は、「シンプルな料金プラン」です。
大手キャリアも、格安通信サービスも、データ容量やオプションサービスの有無などで料金プランがたくさんあって、複雑でわかりにくい…といった部分がありますが、LINEMOの料金プランは2つしかありません。
- ベストプラン…3GB(990円)/10GB(2,090円)の段階制
- ベストプランV…月間30GBで2,970円(5分かけ放題付)
「小さいプラン(3GB)」と「大きいプラン(20GB)」しかないので決めやすいですよね。しかも小さいプランは、3GBを超えると自動的に10GBに切り替わる自動段階制なので、プラン2つで使える容量は3種類ということになります。
たくさんのプランの中から自分にあったプランを探し出すのは面倒だし、よくわからない…という方に最適のシンプル料金プランです。
MVNO(格安通信サービス)なみの低料金
LINEMOがおすすめの理由の3つめは「低料金」です。有りていに言えば「安い!」です。
前項で紹介したように、LINEMOにはたった2つのプランしかありませんが、そのどちらも料金は非常に割安です。
ベストプランで3GB以内であれば月額たったの税込990円!
3GBが月額1,000円切ります。
ベストプランVなら最大30GB使えて月額税込2,970円です。1GBあたり僅か99円です。
どちらのプランもかなり割安で格安通信サービス並みの料金と言っても過言ではないのですが、それが速度低下のないキャリア品質の通信だってことが他社とちがうところです。
NTTドコモやau、Softbankの大手キャリアの通信サービスを長年使ってきたシニア層は、格安通信を使うとあまりの遅さに驚いてしまうケースがあります。いくら安くても納得行かないのでは困りますが、その点、Softbank自身が運営しているLINEMOなら、そういう乗り換え後のガッカリもないと思います。
始める時もやめる時も手数料0円
LINEMOには「手数料」というものがありません。
手続き | 手数料額 |
契約事務手数料 | 0円 |
SIM発行・再発行手数料 | 0円 |
eSIM発行・再発行手数料 | 0円 |
SIM変更手数料 | 0円 |
契約解除料 | 0円 |
MNP転出手数料 | 0円 |
番号移行手数料 | 0円 |
5G利用 | 0円 |
他社サービスの場合、3,000円+税の手数料が発生することが多いのですが、LINEMOは基本、何をしても手数料がかかりません。新規契約でも他社からの乗り換えでも「初期手数料」がかからないので初月のプラン料金以外のコストがかかりません。
地味ですが、実はこれって低コスト運用には重要なポイントです。何かというと3,000円取られるのってあまり良い気分ではありませんから。
LINE利用時の通信料が0円
LINEMOには『LINEギガフリー』というサービスが無料で付帯しています。これこそ、シニアにLINEMOがおすすめの最大のポイントです。
この『LINEギガフリー』は、LINEを利用する際の通信料が0円という意味です。通信料が無料ということは「ギガ」を消費しない…ということで「ギガフリー」という名称になっています。
前項で解説したように、LINEの利用にはギガの消費がつきもので、画像や動画をトークにアップしたり、ビデオ通話など、ギガを大量消費してしまう使い方をすると、3GB/月程度のデータ容量はたちまち消滅してしまいます。
ところがLINEMOユーザーなら『LINEギガフリー』の恩恵で、LINEをどんな使い方をしてもギガを消費しない…といわけです。
しかも、データ容量(ギガ)を使い切ってしまっても、LINEだけはギガの残量に無関係に常に高速通信で利用できるのです。
つまり、LINEMOのユーザーはLINEの各機能をどれだけ使い倒しても、プランのギガが減らない…ってことで、つまりLINEを通信料無料で使い放題ってことです!
低速時でもそこそこ使える300kbps
ベストプランは月間最大10GB、ベストプランVは月間最大30GBのデータ容量(ギガ)が付属していますが、使い切ってしまうと「低速」でしか利用できなくなります。
でも、LINEMOは低速でもそこそこ使えてしまいます。
ベストプランの低速は最大300kbps、ベストプランVの低速は最大1Mbpsで提供されています。
300kbpsは格安通信サービスの200kbpsより100kbps速い速度で、メールや画像少な目のWEB閲覧程度なら何とか実用的につかえてしまいます(決して早くはないですけどね)。
まして1Mbpsなんて、少し前までのMVNOの実用速度の目安になっていた速度なので、ゲームだの動画だのと大ファイルDLでなければ充分実用的に使える速度なんです。
しかも『LINEギガフリー』があるので、LINEは常に高速通信で使えるので、ギガを使い切っても実はあまり困らないんです。
常に何かしらのキャンペーン実施でお得に始められる
7つ目のおすすめポイントは、機能や料金のことではないのですが、LINEMOは通信サービスの中で最大級のキャンペーン大量放出サービスだと思います。おそらく「楽天モバイル」と1・2位を争うのではないかと思います。
キャンペーンで貰えるのが「PayPayポイント」だという点もプラス要素です。
料金を割引されてもあまり有難みはないですし、あまり使い道のない独自ポイント何て貰っても無駄になる可能性が高くて歓迎できませんが、「PayPayポイント」なら使い道に困ることはありません。
現在利用可能なキャンペーン①ベストプラン対象
「月額基本料最大6か月分」がPayPayポイントで全額戻ってくるキャンペーンです。
対象プランは「ベストプラン」です。
適用月は利用開始月の翌月から7か月目までとなっています。
※「当たる(抽選)」ではないので、キャンペーンルールを満たしていれば必ずポイントが貰えるキャンペーンです。キャンペーンルール=「他社からMNP乗り換え」または「新規番号」で契約。
現在利用可能なキャンペーン②ベストプランV対象
「基本料最大6か月分」が実質無料キャンペーンです。
他社からMNPでLINEMOに乗換えたユーザーが対象で、月額基本料2,970円×6か月=17,820円分のPayPayポイントが貰えます。
※「当たる(抽選)」ではないので、キャンペーンルールを満たしていれば必ずポイントが貰えるキャンペーンです。キャンペーンルール=「他社からMNP乗り換え」で契約。
※この他にも様々なキャンペーンを展開しているので詳しくはこちらをご覧ください。
LINEMOにデメリットや弱点はない?
正直いうとデメリットはあります。いくつか「○○ならいいのに」という弱点があります。
- デバイスを購入できない
- オンライン専用プラン
デバイスを購入できない
LINEMOでは端末購入ができません。iPhoneもAndroidもタブレットも購入できません。
Softbankオンラインショップを利用する場合でも「機種変更」はできず新規購入のみ利用可能です。他はAppple StoreやAmazonなどで自分で購入するしかありません。
オンライン専用プラン
LINEMOはオンライン専用プランです。SoftbankやY!mobileのショップでの申し込みや手続きはできないため、オンラインでの手続きが苦手の方にとっては「ショップで扱ってほしい」という要望も多いと思いますが、オンラインからしか申しこめません。
デメリットや弱点の要因
- なんで端末販売しないの?
- ショップでも申し込めればいいのに…
という要望は多いはずなのに、なぜ対応しないのか…というと、低料金を維持するためです。
サービスを拡大したり、機能を増やすと、それだけオペレーションが複雑になり、やることも増えます。するとどうしてもスタッフを増やすしかありません。すると人件費が膨らみます。
今の日本で最もコスト高なのは「地代家賃」「光熱費」「人件費」です。
オンライン専用なので「地代家賃」や「光熱費」はかかりませんので、あとは、サービスをシンプルに保って仕事量を増やさないことで、割安な料金や、手数料0円を維持しているのだと思います(あくまで筆者の考えです。
シニアにおすすめのモバイル通信 まとめ
LINEMOが向いている人という方向から考えると、やはり「LINEの通信費0円」が最もおおきな特徴だろうと思います。
もちろん、Softbankのキャリア品質を割安料金で使えるとか、各種手数料がほとんど0円だとか特徴は色々ですが、他社サービスにない唯一無二の特徴は?と考えるとやはり「LINEギガフリー」ではないかと思います。
LINEをよく利用し、画像や動画をトークにアップする、ビデオ通話が多い・長いといったシニアの特徴にマッチする通信サービスかな…と思います。
それでは今日はこの辺で。
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