今回は、イヤホンのレビューです。
レビューするのは、SOUNDPEATS(サウンドピーツ)製『CCイヤーカフイヤホン』です。
イヤーカフ型のイヤホンは初めてだったのですが、なかなかに快適で「ながら」の使用には最適と感じたので、その辺りを含めCCイヤーカフイヤホンのメリットやデメリットなども紹介してゆきます。
SOUNDPEATS イヤホンとは
SOUNDPEATSは、2010年に中国深圳で設立されたワイヤレスイヤホン専門のブランドで、高コスパで上質な音質とデザイン性の高さが評価されています。高音質イヤホンやANCノイズキャンセリング搭載機種など、高機能高性能モデルもラインナップしています。
ちなみにSOUNDPEATSは「サウンドピーツ」と読みます。
SOUNDPEATSの製品の特長は、
- 高コスパ
SOUNDPEATSは、リーズナブルな価格帯で高品質なイヤホンを提供しているのが特徴です。 - 高音質
SOUNDPEATSのイヤホンは、高音から低音までバランスの取れた音質が特徴で臨場感のあるナチュラルなサウンドが特徴です。一部のモデルではハイレゾ音源にも対応しています。 - ノイズキャンセリング機能
SOUNDPEATSの高機能モデルでは効果的なノイズキャンセリング機能を搭載、外部の騒音を遮断して音楽に集中した聴き方が可能です。 - バッテリー持ち
SOUNDPEATSのイヤホンは、長時間再生が可能で、充電ケースを併用することでさらに長持ちします。 - 防水機能
SOUNDPEATSのイヤホンは、IPX5などの防水規格に対応しているモデルがあります。 - 軽量で快適な装着感
SOUNDPEATSのイヤーカフイヤホンは、ストレスフリーな装着感が特徴で、耳への負担が少なく長時間使用しても疲れにくい設計です。 - 専用アプリ対応
SOUNDPEATSのイヤホンは、専用アプリ「PeatsAudio」が利用なモデルがあり、イコライザー設定やタッチ操作のカスタマイズが可能です。
イヤーカフ型イヤホンとは?
今回レビューする「イヤーカフ型」というのは、耳の軟骨部分に挟む形で装着する形式のイヤホンで、従来のカナル型やインナーイヤー型とは異なり、耳の穴を塞がずに使用することが可能です。
主な特徴(メリット)としては…
- 周囲の音が聞こえる
耳を完全に密閉しないため、外部の音を聞きながら音楽や通話を楽しむことができる - 蒸れにくい
通気性が良く、長時間使用しても耳が蒸れにくい設計。暑い時期には特にありがたい特徴です。 - おしゃれなデザイン
イヤホンらしからぬおしゃれなデザイン性が特徴で、アクセサリー感覚で装着できます。 - 軽い装着感
耳への負担が少なく長時間快適に装着できるため、「ながら」使用に最適です。
イヤーカフ型イヤホンのデメリットとしては以下の点が考えられます。
- 音漏れしやすい
開放型なのでこれは致し方ないところ。公共の場所での大音量使用には向きません。 - 低音が弱く、音質が劣る場合がある
耳に押し付ければしっかり低音も出ているので、音として出ていないわけではありませんが開放型ゆえの低温不足は致し方ないところ。 - 周囲が騒がしい環境では聞き取りにくい
電車内など周囲の騒音が大きい場所ではほとんど聞こえないケースもある。
例えば、我が家にはヘッドホン型や、カナル型のイヤホンもありますが、実際に聞き比べてみると、音楽を緻密に聴きたい場合にはヘッドホン型、周囲の音を遮断して音楽に没入したい場合にはカナル型など、使途によってはイヤーカフ型が向かないシチュエーションは確実にあります。
SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンを実際に使ってみた


外装はシンプルなパッケージの中にケースと取説という構成。


ケースにはイヤホンがすっぽり収まり、ケースに収めている間はケースから充電されます。


充電はケースにケーブルを接続、ケースにもイヤホン本体にも充電されます。イヤホンを使用して充電が減っても、ケースに戻せばケースのバッテリーからイヤホンに再充電されます。
イヤホンは満充電で、最大24時間の再生が可能です。

装着はこんな感じ。耳介を挟むように装着しますが、次回に感じる圧迫感はほとんどありません。
後述しますが、筆者は入院時に8時間/日ぐらいずっと装着し放しでしたが、耳介が痛くなることはありませんでした。装着感の軽快さは「耳かけ」タイプよりも上と感じました。

また、外耳道の入り口の直近で音が鳴っているので、音量はかなり小さくても音楽もセリフもしっかり聞こえます。ただし、外部の騒音にはかなり弱く、水を流す音や掃除機などの音でもかき消されがちなので、比較的静かな作業での「ながら」使用が向いているように思います。
また低温が豊か、ベースぶんぶん、ドラムがドスン…といった音質は構造上無理があります。ナチュラルサウンドを心地よく耳元で流しているといったシチュエーションが向いているイヤホンです。
専用アプリ「PeatsAudio」

SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンは、Bluetooth接続のアプリ「PeatsAudio」の利用が可能です。

アプリをダウンロードしたら、アプリから「ペアリングへ進む」でデバイスとの接続を行います。2回目以降は、イヤホンをケースから出せば自動的にBluetoothで接続されます。

一度接続したイヤホンは、アプリに保存されます。

アプリホーム画面では、左右イヤホンとケースの充電状態が表示され、モードの指定が可能です。
モードは、イヤホンへのタッチに何を設定するかを選べます。
- タッチコントロール無効
イヤホンにタッチしても何も動作しなくなります - ゲームモード
ゲームへの応答性を重視して低遅延を実現したゲーム特化モードです。 - ムービーモード
映画館やライブ会場の臨場感を再現した広がり感のある立体音響モードです。 - ダイナミックEQ(イコライザー)
楽曲や音量によって音のバランスを調整してくれる機能です。中低音を増強してくれるのでロック系を聴く際にはONがおすすめです。


さらに、「コントロールをカスタム」では、タップした際の動作を任意で割り当てたり、動作をOFF(なし)にすることが可能です。

オリジナルで音のカスタマイズも可能です。


- EQテスト
複数の周波数の音の聞こえ方をテストして、利用者の聞こえ方にマッチしたEQコントロールを行うことができます。
プリセットの音質を4種類から選択することも可能です。
- SOUNDPEATSクラシック
- 高音域の強調
- 低音を強く
- 低温を弱く

さらにオリジナルの音質コントロールも可能です。
SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンのメリット・デメリット
大筋で使い勝手がよく、「ながら」の音楽視聴に最適と感じたSOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンには「これはいい」「さすが」と思わせるメリットがあった一方、細かなことですが、デメリットというか「改善してほしいな」と思う点もあったのでレポートします。
SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンのメリット
- 左右の区別がない(先に取った方が左)
ケースから先に持ち上げたイヤホンが左SPになるのはわかりやすいです。収納する際も左右を気にしなくてよいのは使い勝手の点で優れています。 - 非常にコンパクト
「勾玉(まがたま)」のようなコロンとした形状で非常に小さいので持ち運びに邪魔になりません。 - 装着感が軽快
入院時(後述)に7~8時間/日も装着したままでしたが、耳が痛くなることもなく、音を出していない際には装着していることを忘れるほどの軽快な装着感です。本体の70%に柔らかいシリコンが使われていることが大きいようです。耳介から外耳道へ続く窪みにすっぽり収まって安定します。 - 装着が簡単
装着も簡単で、2つの玉で耳介を挟むように少し押し込むだけで装着完了です。眼鏡等にも干渉せずに装着できるそうです。マスクは本体の裏側へマスクのゴムが入ってしまうことがありましたが、後方へ引っ張るようにすると簡単に外れます。
また、挟むだけの簡単装着なのに意外にホールド性が高く、ジョギングなど軽い運動中でも脱落しませんでしたし、首を振っても外れることはありませんでした(程度問題ですが)。 - 音質が素直
低音域から高音域までクセのない素直な音質が効きやすく、筆者的には長時間の使用でも音疲れしにくい点が高評価でした。 - 外部の音が聞こえる
安全やマナーを考えると外部の音は聞こえた方がよい。遮音してしっかり聴きたい場合にはヘッドフォンなど別途用意すべき。 - 接続が簡単
Bluetoothへの反応がよくすぐに接続できる - マルチポイント接続
スマホやPC、その他のBluetooth機器にマルチ接続しておけるので、使いたいデバイスですぐに聴くことができる - ムービーモード
映画を見る際にはムービーモードの拡がり感がおすすめ。 - 充電切れしにくい
ケース自体にも充電されるため、イヤホンのバッテリーが減ってもケースへ戻せば充電ケーブルを繋がなくてもチャージされます。ケースごと充電でき、僅か10分の充電で2時間の使用が可能です。 - カラーが選べる
ホワイト/ベージュ/パープル/ブラックの4色から選べる。ちなみに筆者はパープル。
SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンのデメリット
- タッチ操作が難しい(思い通りに動作しにくい)
タッチ操作自体はメリットだが、イヤホンのどこをどの程度の力でタッチすると思い通りに動作するのか掴みにくい。操作以外で触れて想定外の動作をすることもあり、結局OFFで使っています。 - アプリのテキストが読みにくい(背景色と文字色)
単純に背景色と文字色の組み合わせが見にくいだけなんですが…。 - 周囲への音漏れ・騒音に負ける
外部の音が聞こえるということはある程度の音量にすると外部に聞こえてしまうことになるが、音漏れで周囲に迷惑をかけないようにすると、逆に騒音に負けて聞こえない場合があります(ただし周囲の音をかき消してしまっては意味がないのであえて騒音に負けるのはメリットでもある)。
実は入院時の必須アイテムだった

実はわたし、つい最近、ある手術のために3泊4日の入院をしたのですが、イヤーカフイヤホンを持って行ってめちゃめちゃ助かりました^^
今回の入院は、特に重病と言うことではなく鼠経ヘルニアの手術ということで、術前はただヒマなだけ、術後も腹腔鏡を入れた傷口が痛むだけでさらにヒマ…ということで、本を読む以外は、動画を見たり、音楽を聴いたり、ゲームをしたり…とスマホが大活躍。
4人部屋なのでスマホから音声を流すわけにはゆかないので、イヤホン必須…というわけです。
使いはじめに、音楽再生中にイヤホンを外して音漏れチェックをしましたが、しーんとした室内でも低めの音量であれば、他の入院患者さんに迷惑になるほどの音漏れはなく、安心して使えました。
音楽を聴くのはもちろん、動画でのナレーションや会話などの漏れも極小で隣のベッドまでは絶対に聞こえないことを確認して3泊4日利用しました。

というか、わたし以外の他の3人の入院患者さんはイヤホンを持っていないのか、消灯時間を過ぎても極小音量でラジオを聞いたり、テレビを見たり…。なまじ極小音量で複数の音声が流れてくるので、内容は分からずチュルチュルという「聞き取れない音」だけを聞かされる…というちょっとした地獄様相でした(笑)。
入院中って、看護師さんが点滴の交換や投薬、検温などで巡回して声をかけられるし、午前中には医師の巡回もあり、さらに食事の配膳もあるので、周囲の音を拾ってくれるイヤーカフ型は入院に最適だな…と思った次第です。
ただし、横寝には向かないのは言うまでもありません。耳を圧迫しない寝方でしか使用できません。
SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホン まとめ

SOUNDPEATS CCイヤーカフイヤホンは、よくできたイヤホンでした。
外部の音を遮断してしまわない点をメリットと感じられるなら非常におすすめのイヤホンだと感じました。
しかし、どんな場面でもオールマイティに使えるか…というと、周囲の音を遮断してじっくり聞き込みたい場合や、細かなニュアンスまで聞き取りたいシーンなどでは密閉型のヘッドフォンが向いているのは言うまでもありません。
家内の「耳掛け式」イヤホンと比べてもCCイヤーカフのコンパクトさがわかります。筆者的には装着もイヤーカフの方が簡単で素早く装着できました(音質には大きな差はないように思います)。
CCイヤーカフイヤホンが適した環境下での使用に限って言えば、筆者的には非常に使い勝手が良く、価格も手ごろ、音質もまずまず…と、平均点の高い製品だと感じました。イヤーカフ型と密閉型ヘッドフォンを両方持っていればどんな場面でも音楽を楽しめそうです。
■SOUNDPEATS 公式ウェブサイト
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