今回は、何かと話題のクレジットカードである「三井住友カード」と「三菱UFJカード」を取り上げます。
いずれのクレジットカードも、対象店舗でスマホ決済支払いで最大で15%~20%の高還元を謳っていますが、実際に2枚のカードを使っている筆者が、加入特典やメリット、使い勝手、お得度などを検証比較してみました。
筆者はいずれのカードも保有しており、高還元を活かしています。特にオーケーストアで最大15%還元となる三菱UFJカードは日々の生活の中でかなり重宝しています。
いまはQRコード決済より高還元クレカを活用すべき
毎日のお買い物やコンビニ、飲食店、ドラッグストアなどの利用の際、どんな決済方法を使っていますか?
現金?
○○ペイ?
現金での支払いだと、1000円の買い物に対して現金1000円を支払います。それだけ。ポイントカードに印を押してくれる場合もありますが、現金払いは基本何もお得はありません。
『現金で支払って何もプラスアルファのお得がなくても問題ない』
という方には、本稿にはお読み頂いてプラスになる話しはありませんが、ポイントを貰って少しでもお得をゲットしたい…という方のための記事です。
楽天ペイ | PayPay | d払い | auPay | ||
残高払い | クレカ払い | ||||
決済時ポイント付与 | 1.5% | 0.5% | 0.5% | 0.5% | 0.5% |
自社クレカチャージ時 | – | 0.5% | 0.5% | 0.5% | – |
他社クレカチャージ時 | – | – | – | – | 1.0%(※) |
最大付与率 | 1.5% | 1.0% | 1.0% | 1.0% | 1.5% |
こちらは2024年11月現在の「QRコード決済」各社の還元率です。
楽天ペイやPayPayなどの、いわゆるQRコード決済(スマホ決済)のポイント付与の状態を一覧にしました。
楽天ペイの還元率は最大1.5%
楽天ペイは2024年にポイント付与ルールが改訂され、クレカチャージ時のポイント付与を廃止した代わりに、『(チャージ方法に関わらず)楽天ペイ利用時に1.5%還元』に統一しました。
これによって、楽天ペイが使えるお店なら、楽天ペイで支払いをすれば必ず1.5%が還元されるようになりました。チャージ方法を考える必要なくただ単にアプリを使って支払えばだれでも1.5%還元が得られます。
PayPayの還元率は1%
小さな個人店舗では「PayPayだけ使えます」というお店も少なくなく、最も浸透しているQR決済と言えるのがPayPayです。
PayPayの場合には、残高にチャージして支払う方法と、クレジットカードで決済する方法がありますがポイント付与率は同じです。
残高チャージ払いの場合は、PayPayカードからのチャージ時に0.5%付与、決済時に0.5%の合計1.0%、クレカ払いの場合も決済時に0.5%付与、クレカ決済時に0.5%が付与され合計1.0%還元となりす。
そのほか、PayPayには「PayPayステップ」という利用に応じた付与率アップの仕組みも存在しますが、一般的な方はほとんど実現できないと思いますので、ここでは「PayPayステップ」は無視します。
【PayPayステップとは】
- 200円以上の買い物を月間30回以上
- 支払総額が月間10万円以上
d払いの還元率は最大1%
d払いの場合には、dカードからの残高チャージで0.5%、アプリでの決済時に0.5%で合計1.0%還元となります。
ちなみにd払いでは、dカード以外のクレカからのチャージはできません。
au Payの還元率は最大1%
au Payの場合は他のペイと少し様子が違っていて、自社クレカ(auPayカード)からチャージしてもポイントは1ポイントも付与されません。なので多くのユーザーが「auPayダメじゃん」と考えてしまうのですが、実は、auPayは他社クレカからのチャージが可能なんです。
auPayチャージでポイントを付与するクレカはあまり多くありませんが、例えば、QRコード決済のライバルである「PayPayカード」や「dカード」は、auPayの残高チャージで1%のポイントが付与されるので、アプリ決済時の0.5%と併せて1.5%還元を実現できるのです。
ポイント還元率だけで見れば、楽天ペイが最も手間がかからず1.5%還元を得られます。ポイント付与対象カードを持っているという条件付きながら、auPayもトータル1.5%還元を得ることができます。
PayPayやd払いは、利用可能店が多いので便利な反面、ポイント付与率においてはあまり魅力があるとは言えません。
お店でQRコード決済を利用する場合は、ポイント付与率の高い決済方法から選ぶようにしましょう。
①楽天ペイ・②auPay
③PayPay・d払い
ただし、ちさな個人店などではPayPayオンリーというケースもあるので、PayPayの使用頻度は高めかもしれません。
でも正直言って、スマホ決済は1.0%しか得られない、あるいは最大1.5%得られると言っても所詮0.5%の差しかありません。月間5万円をQRコード決済した場合でも250円しか違わないんですよね^^;
そこで筆者は最近はクレジットカードの使い分けでお得をゲットしています!対処店での利用に限られますが、最大15~20%もの高還元が可能です。
スマホ決済が登場した当時の大型還元は鳴りをひそめてしまった今、実は、日々の生活でお得を得られるのは『高還元クレカ』なんです!
とは言え、高還元カードは高還元が得られるのは「対象店」のみなので、メインカードにはなりません。上手にお得を得るには、どんな店舗(オンラインも含む)でも使えて、最低1%以上の還元を得られるカードをメインに据え、適材適所で高還元カードを対象店で使う「使い分け」が必要です。
クレカを適材適所で使い分けがお得!
QRコードではあまり大きなお得を得られないので、それ以外にキャッシュレス決済の方法がないという場合を除いてはほとんど使いません。今は「クレカの使い分け」がおすすめです!
普段使いのメインカードを決める
対象店と言うことではなく、加盟店ならどこでも使えるクレジットカードを1~2枚用意し、これをメインカードにします。
VISA/Masterは日本国内はもちろん、グローバルでも加盟店はダントツに多いので、いずれかのカードを持っていればまず「使えない」ということはありません。
また日本発の「JCB」カードも国内で利用する上では支障ない加盟点数を誇っているので、VISA/Master/JCBのカードブランドの中から、2種類ほど選んでおくとよいでしょう(3種類持っていれば完璧です)。
筆者がおすすめするメインカードにおすすめのクレカは2種類です。
リクルートカード
リクルートカードは、その名の通り「リクルート社」が発行するクレジットカードで、VISA/Master/JCBブランドを選べます。
リクルートカードの最大のメリットは、年会費永年無料なのに還元率が1.2%である点です。
VISA/Master/JCBそれぞれの加盟店すべてで利用可能で、月間の利用総額に対して100円ごとに1.2%のリクルートポイントが付与されます。高還元を謳うカードのほとんどが1%還元なので100円利用ごとに2円ずつポイントを多く貰えます。
例えば月間50,000円利用した場合の1%還元カードでは500ポイントが付与されますが、1.2%では600ポイントが付与されます。年間では1200Pもの差になるので小さくない違いです。
リクルートポイントは、ポンタに即時+等価効果可能で、しかも、Amazonのパートナーポイントプログラム対象なので、Amazonでの買い物時の支払いに1P=1円で充当可能です。
筆者が利用しているのはJCBカードです。
リクルートカードの中でもキャンペーン開催が多く、なにかとお得なのでJCBブランドを選んでいます。加入特典も大盛りです^^
ちなみに、9日・19日・29日の「9」のつく日は「QuicPay」の日ということで、抽選で9,190名様に全額キャッシュバック(キャッシュバック上限金額1万円)のチャンスがあります。
※QuicPayはJCBの決済サービスの名称です。
楽天カード・PayPayカード・dカード
普段使いのカードとして「楽天カード」「PayPayカード」「dカード」(いずれも1%還元)もおすすめです。
◇楽天カード
楽天経済圏をよく利用する方にはやはり楽天カードが必須でしょう。
通常還元率は1%ですが、楽天市場での利用の場合、楽天カード利用で2倍のポイントが付与されるのは大きいメリットです。
ただし、改悪によって月間総額付与からその都度付与に変更されたため、総額付与のリクルートカードと比べた場合、0.2%の差に加えて、その都度切り捨てられる100円未満のポイント分が少なくなります。
◇PayPayカード
「PayPayは他の決済ツールよりお得」という訳ではありませんが、すべてのキャッシュレス決済がNGでも「PayPayだけOK」というお店は少なくありません。
そんな場面では、PayPayを使わざるを得ないケースがあるため、必然的にPayPayカードによる決済を行わざるを得ません。
また、auPayへの残高チャージでも1%が付与されるので、auPayユーザーには保有する価値はありそうです。
紹介コード:02-TT39WNF
※紹介ポイント300P貰えます
◇dカード
dカードのメリットは、何と言ってもAmazonパートナーポイントプログラムの対象で、貯めたポイントをAmazonの支払いに充当できるだけでなく、購入額5000円以上でAmazonポイントに加えてdポイントが100円=1Pで付与される点です。
さらに、auPayの残高チャージでも1%の還元が得られるので、auPayを利用する方でAmazon経済圏をよく利用する方はdカードはメリットが少なくありません。
メインカードが決まったら、次はスポットカードを選びます。
ここで言うスポットカードは、対象店など特定の店舗などで利用すると大きなポイント還元やキャッシュバックが受けられるカードを使うことで、おおきなゲインを得られるカードを指します。
◇三井住友カード&三菱UFJカード
実は本稿の「肝」はこの2枚のカードです。
本章冒頭の「クレカ使い分け」は具体的には、三井住友カードと三菱UFJカードの使い分けになります。いずれも高還元を謳っており、使い方によってはかなりお得なカードなのです。
方や、コンビニやファストフード店で最大7%還元の三井住友カードは、家族登録で最大5%プラスが可能、さらにOliveアカウントを作って三井住友グループのサービス利用などで最大20%還元まで拡大可能です。
方や、コンビニやスーパー、飲食店などで5.5%の還元が可能な三菱UFJカードは、いくつかの条件をクリアすることで、9.5%(最大29,000円)を加算することが可能で、最大15%還元を狙えるカードです。
利用可能店舗の違いや、ポイント付与方法等の違いについて、次章以降で詳しく比較してみようと思います。はっきり言って、どっちが得なの?に答えを出しちゃいます。
三井住友カードと三菱UFJカードを徹底比較!
三井住友カード(SMBC) | 三菱UFJカード(MUFJ) | |
年会費 | 永年無料 | 永年無料 |
通常還元率 | 0.50% 200円ごとに1ポイント | 0.50% 1000円ごとに1P(5円相当) |
対象店還元率 | 対象店7%還元 +家族ポイント最大5% +Vポイントアップ8% 合計最大20% | 対象店5.5%還元 +条件達成特典最大9.5% 合計最大15% |
付与ポイント | Vポイント 総額付与 | グローバルポイント 基本ポイント=都度付与 条件達成P=総額付与 |
まず、2枚のクレカの基本情報を整理します。
年会費はいずれも永年無料です(MUFJカードは改定あり)。通常利用でのポイント還元率は0.5%とあまり魅力的ではありません。
注目なのは「対象店還元率」です。
SMBCカードは、対象店舗でクレジットカードを利用するだけで最大7%還元を受けられるうえ、家族を招待・登録することで+5%(家族1人1%)アップ、さらにOliveアカウント登録やアプリログインなど、いわゆる「Vポイントアッププログラム」を加えると、最大で20%まで還元率を上げることができます。
MUFJカードは、対象店舗でクレジットカードを利用するだけで基本の5.5%還元を得られます。さらにアプリログインや携帯料金支払い、サービス登録など比較的実現しやすい条件をクリアすることで、最大15%まで還元率をアップすることが可能です。
ただしいずれのカードも基本の還元率は0.5%と芳しくないので、メインカードとして利用するなら1%還元が得られる他のカードにすべきです。この2枚のカードは『対象店舗で使ってこそ意味がある』と考えて、あくまでサブカードとしての利用が賢い使い方かと思います。
対象店舗を比較
コンビニエンスストア
SMBCカードは、ファミリーマートを除く大手2社「セブンイレブン」「ローソン」に加え、中堅のミニストップやセイコーマート、ポプラが対象店です。
MUFJカードは大手2社「セブンイレブン」「ローソン」に絞り込んでいます。面白いのはコカ・コーラの自販機(Coke on Pay)が対象になっている点です。自販機の飲料で高還元が得られるのは便利かもしれません。
飲食店、ファストフード&カフェ
SMBCカードは、「マクドナルド」「モスバーガー」の2大バーガーチェーンが対象ですが、MUFJカードではハンバーガーチェーンはありません。
SMBCカードでは「ドトール」「エクセルシールカフェ」のカフェチェーンが対象店ですが、MUFJカードではカフェチェーンの対象店はありません。
牛丼チェーンでは、SMBCカードでは「すき家」のゼンショーグループと「ガスト」「バーミヤン」などのすかいらーくグループ、MUFJカードでは「松屋」グループが対象店となっています。
回転寿司では、SMBCカードは「はま寿司」「かっぱ寿司」、MUFJカードでは「スシロー」「くら寿司」と完全に棲み分け状態です。
飲食の対象店では、SMBCカードの方が対象店が多いですが、MUFJカードは有名店が多いように感じます。
バーガーキング大好きな筆者としては、ぜひバーガーキングが対象店になって欲しいと切に願っていますが、今のところ、いずれのカードも対象店ではありません。同様に吉野家・餃子の王将・かつや、焼き肉店も対象店になって欲しいところです^^
ケンタッキーフライドチキンがSMBCカードの対象店に
ケンタファンに朗報です。KFC(ケンタッキーフライドチキン)がSMBCカードの対象店に加わりました。2024年11月1日より、SMBCカードのスマホ決済で7%が還元されます。
これから年末年始・クリスマスを迎え、1年で最もケンタを利用する機会の多い季節で、このニュースは非常に嬉しいですね^^
クリスマス商品も今年は割安に購入できますね^^
スーパーマーケット 重視ポイント
先行するSMBCカードの不満は、日常の食品や雑貨を購入するスーパーが対象店になっていないことで、いくらコンビニやファストフード店が高還元で利用できても、実際に得られるポイント数はあまり稼げません。
特に筆者はあまりコンビニを利用しない人ですし、外食もあまりしないので、月間にSMBCカードで得られる還元ポイントはあまり多くありません。月間の支払額で2,000~3,000円程度なので得られるポイントは240~360P程度です(筆者のポイントアップは12%)。
一方、MUFJカードの方には筆者の地元にもある「オーケーストア」をはじめ、「オオゼキ」や「肉のハナマサ」などの日常生活で利用する店舗が含まれるのが大きなメリットです。
コンビニや外食をしない一方、料理が好きなので、月間にオーケーなどのスーパーでの買い物は3万円ほどになりますので、4,000Pほどが還元される計算になります(14%で計算)。
日常生活である程度の金額を使うスーパーが対象店かどうかによって、得られる還元ポイントは大きく異なってきます。
オーケーはそもそも「Everyday Low-Price」を掲げる地域の安売りスーパーですので、日ごろオーケーストアを利用する方にとって最大15%還元のMUFJカードはかなり強力な武器になることは明らかです。かなり生活費の部分で節約できるのではないでしょうか。筆者の場合「オーケー」と「肉のハナマサ」が対象店というだけで、MUFJカードを持つ充分な理由になりました。
ポイントアップ条件の難易度を比較
SMBCカードとMUFJカードのポイントアップ条件を比較してみましょう。
三井住友カードのポイントアップ条件
こちらはSMBCカードのポイントアップの仕組み図です。
- 通常ポイント
一番左側のグラフが何もない状態で対象店舗以外で利用した場合の様子で還元率は0.5%です。 - 対象店舗での利用で6.5%還元
SMBCカードを対象店舗で利用することで6.5%が上乗せになり、通常ポイントと合わせてトータル最大7%還元となります。 - 家族ポイント(最大5%)
自分を含めて5人分の家族登録(自分以外に4人まで)をすることで、1人当たり1%アップで合計最大12%還元となります。 - Vポイントアッププログラム
さらに「ポイントアッププログラム」によって8%まで上乗せが可能、最大20%の還元を受けられます。
アプリログイン | +1.0% |
Oliveアカウント(選べる特典) | +1.0% |
SBI証券 | +2.0% |
住友生命 | +2.0% |
外貨預金(三井住友銀行) | +2.0% |
住宅ローン(三井住友銀行) | +1.0% |
モビット利用 | +1.0% |
色々な条件がありますが、「アプリログイン」はだれでも簡単にクリアできる条件です。一方、証券や保険、外貨などは容易にクリアできる条件ではないので、SMBCカード利用者のすべてが最大20%の還元を得られるわけではありません。
また、ポイントアッププログラムすべてでは10%分ありますが、実際に還元されるのは最大20%までです。
アプリログインと、Oliveアカウント開設による「選べる特典」で、2%はだれでも得られそうですが、それ以外のポイントアップ条件はかなりハードルが高いと言えます。出費を伴うサービス利用はなかなかクリアが難しそうです。
筆者のようにあまりコンビニやファストフードを利用しない人にとっては、活用しやすいカードではない印象です。還元率の数値だけ見ると最大20%と「お!」と思わせますが、筆者の場合は実際の恩恵はさほど得られている実感はありません^^
ポイントアッププログラムも一部を除いて、なかなかハードルが高い条件が並んでいて、最大20%を実現するのはそう簡単ではなさそうです。
※コンビニ&FFチェーンをよく利用する方にはおすすめです。
三菱UFJカードのポイントアップ条件
こちらはMUFJカードのポイントアップ条件です。
- 対象店で誰でも5.5%還元(基本ポイント0.5%含む)
対象店舗での利用で誰でも最低5.5%還元を得られます。 - 5つのポイントアップ条件(追加特典)
比較的ハードル低めの5種類のポイントアップ条件が用意されており、条件をクリアするごとに所定のポイント還元率が上乗せになってゆきます。また、5条件のうち4つをクリアすると別途1.5%アップするボーナスもあるので、これらを最大限実現すると9.5%の還元を得られます。
【MUFJカードの追加特典】
「楽ペイ」登録 または 「分割払い」「カードローン」1万円利用 | +5.0% |
携帯または電気料金の支払い | +0.5% |
スマホ決済利用 | +0.5% |
MUFJカードアプリログイン | +0.5% |
月々の利用額に応じた上乗せ | 月額3万円…+0.5% 月額5万円…+1.0% 月額10万円…+1.5% |
上記5項目のうち4項目クリア | 1.5% |
※「楽ペイ」とは
楽ペイは月々決まった金額を超えた分を翌月の支払いに繰り延べすることができる仕組みで、毎月決まった額の支払いになることで支払いの負担を軽減することができます。例えば3万円に設定しておけば、3万円を超えた分は翌月の支払い時に合算となります。
MUFJカードは比較的クリアが容易な条件ばかりです。
SMBCカードはスマホのタッチ決済で利用することが必要ですが、MUFJカードの場合の「スマホ決済」は『+0.5%』の上乗せの1項目に過ぎない点も使い勝手のよさに繋がっています。スマホ決済ができない店舗や状況でもMUFJカードで決済することで「スマホ決済0.5%」以外の上乗せは適用されます。
この条件の中で最大限でクリアできなさそうなのは月間の利用金額ぐらいでしょう。月間利用額10万円が無理だとしても5万円利用なら9%上乗せ、3万円利用でも8.5%の上乗せが可能です。
SMBCカードが最大20%、MUFJカードが最大15%とSMBCカードの方が数値の上では上回っていますが、実際にポイントアップ条件のクリアはMUFJカードの方がかなり容易です。実際筆者もSMBCは12%が限界ですが、MUFJカードでは14.5%の還元率を得ています。サービスの利用状況に左右されますが、どちらかというとMUFJカードの方が還元率アップは容易と言えます。
しかもMUFJカードの対象店には「オーケー」などのスーパーが含まれるので日々の生活の中でポイントアップを効率よく組み込んでお得をゲットしやすいのも特徴です。スーパーでの買い物が15%OFFになるカードなんて、そうそうないので是非活用してお得をゲットしたいものです^^
【MUFJカードをオーケーストアで月間5万円使った場合のシミュレーション】
- 利用金額5万円
- 基本還元率5.5%×50,000円(全額)=2,750P還元
- 追加特典(最大29,000円)×9.5%=2,755P
となります。追加特典分を1か月に換算すると918Pとなるので、MUFJカードをオーケーストアで月間5万円使った場合の還元額は3,668P(還元率7.3%)となり、充分にお得に買い物ができることがわかります(ただし交換率は必ずしも5倍ではないのでここも要注意です)。
カードの付与条件に注目!
この2つのカードはポイント付与の条件(いくらで何ポイント付与されるか)が大きく異なります。
SMBCカードのポイント付与は「200円ごと」に行われますが、MUFJカードは「1000円ごと」で、基本ポイントは都度付与、条件達成ポイントは総額付与です。この点をあまり気にしない方もいますが、特にMUFJのような「1000円ごと付与」のカードでは、1000円未満(999円まで)の利用ではポイントは付与されません。
ポイント付与の利用額に注目
いくらに対して何ポイント付与されるのか…は、カード会社によって異なるので要注意です。
100円で1P付与のカードと、1000円で10P付与のカードがあったとします。
どちらも付与率で言えば1%で違いはないように見えますが、実は大きな違いがあります。
例えば1,999円を利用した場合、100円=1Pのカードは100円未満の99円は切り捨てになりますが、100円の倍数1900円に対して1%が付与されます。この事例では19ポイントになります。
一方、1000円=10Pのカードの場合は、1000円未満の999円は切り捨てになるので付与対象は1000円だけとなるので、1%付与されても貰えるポイントは10Pとなります。
総額付与か、その都度付与か
これも同じように見えて貰えるポイント数が大きく違ってくる要因です。
ポイント付与は締め日翌日~締め日の1か月間の利用額合計に対して行われますが、月間利用額の総額に対して付与される場合と、楽天カードのような「カード利用の都度付与(=その都度切り捨てがある)」の場合では付与されるポイントが異なります。
前出の事例を使うと、例えば月間に1,999円の利用が10回あった場合で比べてみると、
- 総額付与の場合
1,999円×10回=19,990円に対して1%が付与されるので199ポイント貰えます - その都度付与の場合
毎回999円が切り捨てられ、1,000円の1%=10Pが10回付与なのでトータルで100Pしかもらえません
以上から、例えば極端な事例を比べると
- 100円で1%を総額付与
- 1000円で1%をその都度付与
この2つのカードで貰えるポイントは大きな差が生じます。
その都度付与のカードは、カード利用時にできるだけ付与基準となる金額(例えば1000円)に近い金額になるようにして、切り捨て金額を小さくするとポイントを損しません。
SMBCカードは総額付与、MUFJカードは総額・都度併用
では今回紹介したSMBCカードとMUFJカードはどうなのかを見てみると、
- SMBCカード
月間総額に対して200円ごとにポイント付与 - MUFJカード
基本ポイント(5.5%)はその都度付与で1000円で1P
条件達成ポイント(最大9.5%)は総額付与で1000円で1P、上限29,000円
SMBCカードは総額付与ですし、基準額も200円と小さいので利用時などにあまり気にせず使ってもポイントを大きく損するということはなさそうですが、MUFJカードは注意が必要です。
基本ポイント(いつものお店でポイント優遇5.5%)は、その都度付与で1000円で1Pです。毎回、1000円未満の切り捨て額が大きくなるような買い物をしていると、切り捨てによって貰えないポイントが相当量になるので要注意です。
購入額が1000円ぴったりの倍数(2000円、3000円…)が理想ですが、ちょうどにできない場合でも、1000円ごとの金額をほんの少し超る額になるよう調整すれば損失は最小限にできるはずです。
MUFJカードの条件達成ポイント(最大9.5%)は総額付与ですが、3か月集計ごとに29,000円の上限があり、無限にポイントを稼げるわけではないのでこちらも要注意です。
【筆者の使い分け】
購入額が1000円に満たない可能性のあるコンビニなどではSMBCカードを使って切り捨て額を最小になるようにしています。MUFJカードは、回転寿司やスーパーなど数千円を利用する場面で使うようにして、切り捨て額ができるだけ小さくなるようにちょっとだけ気にしています。
MUFJカードの対象店には、コンビニや自販機、松屋など1000円未満の利用が多い店舗ではできるだけ使わないか、利用額が1000円を少し超える場合に使うようにしています。
三井住友カード&三菱UFJカード紹介特典
SMBCカードとMUFJカードには各々紹介制度があり、既存会員の紹介で加入することで通常の加入特典に紹介特典が上乗せされます。
三井住友カードの紹介特典
加入するカードによって紹介特典は異なりますので、お好きなカードを選んで申しこんでください。
【セブンイレブンならさらにポイントアップ】
2024年10月15日より、SMBCカードをスマホタッチ決済をセブンイレブンで使用した際のポイント還元が7%→10%にポイントアップしています。セブンイレブンをよく利用される方はSMBCカード必携ですね^^
三菱UFJカードの紹介特典
三菱UFJカードを既存会員の紹介で作ると、通常特典のほかに10,000円相当のグローバルポイントが貰えます。
グローバルポイントは、Amazonギフト券やiTunesカード、PontaやVpoint、カード支払いに充当など様々な活用方法が用意されています(多くの場合4円換算ですけれど…)。
高還元カード比較まとめ
物価は上がっている割に、所得増の実感はまるでありませんよね。
少しでも「お得」を得られる方法を駆使して、少しでも生活を豊かにしたいものです。
今回は、10%超の高還元を謳う2種類のクレジットカードを比較・紹介してみました。
いずれも、三井住友、三菱UFJとメガバンク系列の安心できるカード会社であることが大前提ですが、対象店舗やポイントの付与方法については各カードで違いがありますので、うまく使い分けて「お得」をゲットしてください。
筆者の個人的な感想としては、
- 対象店舗にスーパーが含まれること
- ポイントアップ条件のハードルがどれも容易なこと
- スマホ決済でなくても高還元が得られること
などの理由により、どちらか一方ということであれば「三菱UFJカード」の使い勝手が若干上回るかな…と感じました。
でも、特に問題がないのであれば両方のカードを持っておくことで、お得に利用できる店舗の幅が拡がります。例えば回転寿司チェーンでも、はま寿司・かっぱ寿司はSMBC、スシロー・くら寿司はMUFJと対象店が分かれていますが、両方のカードがあれば4店すべての回転寿司をお得に利用できる…というわけです。
せっかくお得なカードが年会費無料で持てるのに活用しないのは勿体ないです。
それでは今日はこの辺で。