ついに、楽天モバイルが700MHz帯プラチナバンドの試験電波を発射し始めたとのこと。商用利用の提供は6月以降だそうですが、期待しかありません。
2月から4回目の楽天モバイルユーザーとなって3か月目を迎えた筆者が、最近の楽天モバイルの電波状況や使い勝手などをレポートしてみたいと思います。
元々「繋がれば速い」と定評のある楽天モバイルが、プラチナバンドによって『繋がりやすさ』まで手に入れたら、繋がる・速い・料金安い・端末安い・SPU4倍と、もはや「鬼に金棒」的な通信サービスになってしまうのでは?と楽しみでしかありません。
プラチナバンドの試験電波を発射
楽天モバイルは、4月30日のリリースにて、同日プラチナバンドの試験電波の発射を開始したと発表しました。
→リリース:https://corp.mobile.rakuten.co.jp/news/press/2024/0430_01/
楽天モバイルはさらに、1.7GHz帯で展開している「Open RAN対応の完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワーク」構築の知見を生かして、700MHz帯においても迅速な基地局の運用開始に向けて準備を進めているとしています。
「今後、試験電波による検証を経て、早期に商用サービスの提供を順次開始できるよう目指してまいります。」とのことですので、700MHz帯プラチナバンドを利用できる日もさほど遠くないのかもしれません。
2024年6月に商用サービス開始~主要都市部から順次拡大
さらに、5月14日に開催された楽天グループの2024年第1四半期の決算説明会において、三木谷会長兼社長(以下会長と表記)はプラチナバンドに関するいくつかの重要な情報を開示していました。
プラチナバンドの商用サービスは2024年6月開始
5/14開催の楽天グループの決算説明会における楽天モバイルの事業説明の中で、画像のように「プラチナバンドの早期実現」として、具体的に6月ごろの開始を目指すとしていました。三木谷会長の言葉では6月開始といい切っていましたので、実現は確実とみてよいはずです。
ただ、ある時期を境にいきなりエリアの穴が全部ふさがるわけではなく、徐々に…ということだと思いますので、期待して待つことになりそうです。
また「地下鉄・屋内での自社ネットワークの繋がりやすさ改善」という文言も明記されています。実はこれもこれまでの楽天モバイルが抱える弱点の1つでした。
それはまさに直進性の強い高周波数帯の電波しか持たないことによる影響ですが、この点も自社のプラチナバンドでのカバレッジを拡大してゆくとのことです。
説明会では、当ブログでも紹介したことのある『OPENSIGNAL』の調査データを使って、「繋がらない場所」が減少している点も力説していました。
→ 当ブログで紹介のOPENSIGNALデータはこちら
グラフは楽天モバイル以外の通信キャリア名はA/B/Cと伏せられていますが、コーポレートカラーでグラフが描かれているので、どれがどこのキャリアのグラフなのか一目瞭然です。
これで見る限り、繋がらない場所が最も少ないのはやはりドコモで、次いでau、Softbankの順ですが、楽天モバイルはすでにSoftbankと同等レベルまできていることがわかります(あくまで繋がらない地点の数だけですが)。
とは言え、自ら認めているように、地下街・地下鉄・建物内では途端に電波が届かなくなることが多いのは誰もが知っている弱点ですが、それもプラチナバンドによって順次塗りつぶされてゆく…と考えて良さそうです。
楽天モバイルのプラチナバンドの展開スケジュールについても説明があり、ここでも2024年6月を目途に商用サービスを開始し、主要都市部から順次エリアを拡大する旨が明記されていました。
東京23区から着手するであろうことは予想できますし、首都圏のターミナル駅周辺も早期の拡大エリアになるであろうことは想像に難くありませんが、その外側への拡がりや、地下やビル内でどこまでカバーできるかに注目したいところです。
こちらは先の画像の一部を拡大したものですが、この図によると(三木谷会長も口頭で説明していました)、現行の107GHz帯の無線機に、700MHz帯の無線機を併設する形で設置するとのことなので、やはり1.7GHz帯の「穴埋め」の形で設置してゆくようです。
5G(sub6)を現状の1.6倍に
また、5Gのエリア拡大も推進してゆくとのことで、具体的には関東エリアの5G(sub6)のエリアを2024年中に現状の1.6倍に拡大することにも言及されていました。
繋がりやすくなった楽天モバイルは鬼に金棒?
冒頭でも書きましたが、現状の楽天モバイルは「繋がらない」という評価もありますが、一方ではよい評価も少なくありません。
- 繋がれば速い
ずっと言われ続けてきたことですが、主力の1.7GHz帯の特性もあり、技術的な部分もあると思いますが、楽天モバイルは確かに繋がってしまえばかなり使い勝手は良好です。 - 料金が安い、手数料がかからない
1GB=無料はなくなってしまいましたが、料金の割安感もメリットの1つです。他社の格安プラン「Povo」や「LINEMO」と比べても3GBまで1,078円(税込)は同等、20GBまで2,178円(税込)は500~700円割安です。さらに上限なしの使い放題で3,278円は他にはない楽天モバイルだけのお得料金帯です。初期費用や諸手数料がないことも地味ですが重要なメリットです。 - 端末が最安
iPhoneの価格はキャリアの中で最安の設定です。下取りや返却プログラムを利用すればかなり割安なランニングコストで最新iPhoneを利用することができます。 - Rakuten Linkで通話無料かけ放題
専用アプリからの発信であれば、国内通話が無料でかけ放題です。以前の加入時よりも音質が改善されているような印象があって、普通に会話できるので普段使いに使っています。 - 楽天市場でSPU4倍
楽天経済圏の利用者なら「4倍」は大きいはず。楽天会員ベースと合わせて最初から5倍、楽天カード決済や、楽天モバイルのキャリア決済(※)を使えばさらに+2倍で、誰でも簡単に7倍までSPUを稼げます。
こんな楽天モバイルが、プラチナバンドで「繋がりやすさ」まで手に入れて、地下でもビル内でも繋がってしまったら最早「鬼に金棒」と言えそうです。
※【楽天モバイルのキャリア決済でSPU2倍】
楽天カードで2倍ゲットするより、キャリア決済2倍の方がより多くのポイントを稼げる場合が多いので要注目です。実は「楽天モバイルのキャリア決済」には楽天カード決済の条件が付いていないので、dカードやPayPayカードなどの1%還元カードで料金支払いすると、その分が上乗せになってトータル8%還元になる場合があります。
実際のところ最近の楽天モバイルはどうなの?
こちらの画像をご覧ください。
最近の楽天モバイルはどうなの?と問われた際に、「楽天モバイルの今」を如実に表しているのがこの画像です。
最近ではこんな場面が増えています。家内はLINEMOを使っていますが、LINEMOより楽天モバイルの方が電波が良好という場面も普通にあります。
PovoもLINEMOもキャリア自ら運営している格安プランなので、Povoはau通信網、LINEMOはSoftbank通信網をフルに使えるはずですが、それでも「繋がらない」と言われる楽天モバイルの方が良好な場面が増えてきているのを実感しています。
駅や商業施設などでも圏外になることは稀になってきました。以前の契約時のように「使い物にならない」と感じたことは、今回の契約の約3か月間では1度もありませんし、実際に「以前は圏外だった場所」でアンテナが経つ地点も数カ所ありますので、あきらかに改善されているということだと思います。
以前「そろそろ楽天モバイルでいいんじゃない?」的な記事を書きましたが、あれから少し時間がたって、ますますその感を強めています。
今の楽天モバイルってどうなの?まとめ
実は最近、Povoのギガ活をさぼり気味です。
筆者は月間3GBあれば十分足りる人ですが、ここへきて楽天モバイルが実用になるようになったおかげで、Povoか楽天モバイルどちらかでいい状況になっています(以前はPovoの補完がないと楽天モバイル単体では不安でした)。
楽天モバイルを解約しないのであれば、180日間無料で維持できるPovoを使わずに温存しておく…というカタチに落ち着いていて、今は楽天モバイルをメインに使用しています。それで全く問題ありません。
自分の感覚で言えば、今現時点でも「楽天モバイルでいいんじゃない度」は85~90点ぐらいです。まだ時々圏外の場所もあるので100%ではないですが、これでプラチナバンドでエリア内の密度が改善されれば、もう楽天モバイルだけでいいのでは?と感じます。Povoを解約するかも?なんて可能性もあるかもしれません。
それでは今日はこの辺で。