【格安SIMの疑問】昼12時台の速度は速くならないの?使いたい時間帯に速度低下ってどうなの?

昼12時台の通信速度にこだわるならキャリアプランがおすすめ格安SIM
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MVNOが提供する、いわゆる格安SIMサービスは回線混雑時の速度低下は当たり前のようになってしまっていますが、それでいいんでしょうか。今回は格安SIMの昼12時台の速度低下について考えます。

KAZ
KAZ

自分は2014年にauから「BIGLOBE SIM」(現BIGLOBEモバイル)に乗換えて以降、MVNO一筋で延べ15社以上30プラン超を契約・利用、「MVNO応援団」を自認してきましたが、ahamoをはじめpovo/LINEMOといった、大手キャリアが続々リリースしたオンライン専用プラン「格安プラン」登場以降はMVNOを利用しなくなりました。

理由は簡単。当ブログのスローガンでもある「速くて安いSIM」が見つかってしまったからです。

現状は、自分は「Povo2.0」1本、LINEをよく使う家内は「LINEMO」メインで不足分を「Povo2.0」のトッピングでカバーしています。

自分は自宅事務所での仕事がメインで常にWiFi環境下にいるので、「Povo2.0」のギガ活だけでデータ通信量を充分賄えています。

※本稿はアフィリエイト広告を導入しています

なぜMVNOを使わなくなったの?

理由はとても単純明快でシンプルです。

Povo2.0とLINEMOの3GBの料金は990円です。

LINEMOは「1か月単位」なので、月によって30日のこともあれば31日のこともありますが、Povoは3GB/30日間なので、31日月には月末最終日をカバーできず、次の3GB/30日は、月末31日→月末29日までになり、少しずつずれてゆきます(ギガ活で得たトッピングを間に挟むので実際には次の3GB/30日の購入は37日目だったり、44日目だったりする可能性があります)。

そういった細かな違いはあるにせよ、基本的にはキャリア品質の通信を月間3GBを990円(税込)で利用できるわけです。

MVNOを使わなくなった理由① 料金

IIJmiomineoBIGLOBENURO
1GB1,298円1,078円
2GB850円
3GB1,320円792円
5GB990円1,518円990円
6GB1,870円
10GB1500円1,958円
12GB3,740円1,485円
15GB1800円
20GB2000円2,178円5,720円
金額はすべて税込

こちらは主だったMVNOの音声通話付きプランの料金一覧です。

3GB/990円のPovo2.0とLINEMOの料金は、IIJmioとNUROモバイルよりは割高ですが、mineoとBIGLOBEモバイルより割安です。

キャリアのプランも安くなったものよ…と感心しますが、MVNOはさらに頑張っているなあ…とも思います。年々「接続料(キャリアに支払う回線賃料)」が安くなってきているので、原価が下がったぶんだけ売値も値下げできたのかなと思います。

料金はそんなに違わないじゃないの?キャリア・プランに固執せずにMVNOも使えばいいのに…

と思われるかもしれないですが、次項・次々項の要素も加味すると、「う~ん、ちょっとなあ」と思ってしまいます。

MVNOを使わなくなった理由② 通信速度

画像出典:https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2307/25/news036_3.html
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こちらは、IIJmio(上docomo/下au)の昼間(11:30-13:30)の時間帯の通信速度です。

特に12時30分の速度に注目しておいてください。

この時間帯は1日の中でも最も速度低下が著しい時間帯と言われています。理由は企業も工場も学校も、みんなこの時間が昼休み・ランチタイムだから利用者が集中するためです。

面白いもので、通勤時間はフレックスタイムなどでばらけて以前ほど朝夕の決まった時間に集中することはなくなりましたが、昼休みは、そういうことにあまり影響を受けず「昼12時台」が最ピークです。

画像出典:https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2307/25/news036.html
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こちらは「mineo」のdocomo/au/Softbank回線の昼間(11:30-13:30)の時間帯の通信速度です。

こちらでも特に12:30の計測データに注目してください。

昼12時台は速度低下してもしょうがないのか

要はそこなんですよね。

よく格安SIMのおすすめ記事なんかを読んでいると出くわすのが、「速度低下する時間帯もあるが、それを除けば快適で料金も割安なのでおすすめです」みたいな記事。

でもよ~く考えてみると、昼12時台に利用が集中するのは「誰もが使いたいから」じゃないですか。

もっと言えば、1日の中で一番「使いたい人が多い」時間帯ということになるんです。

でも、それを除けば…って、あまり現実的ではないように思えるのです。

例えば、昼休みになって「仕事終わりの予定を相談する」とか、「お店を予約する」、「ランチのお店を検索する」などなど、昼休みになると「わーっ」と集中するわけですが、そうなると、コンビニでランチを買って「○○ペイ」で支払おうとしてもなかなかバーコードが出なかったり、チャージができなかったり…。

自分はそういう経験をするたびに、イライラして「MVNOだめだ!」と思ってきたんです。

自分の体験的に、速度低下しているのはおそらく、12:10~12:50ぐらいの30~40分間だと思うので、1日24時間のうちの2.8%にしか過ぎませんが、「だからいいじゃないか」とはなりません。

速度低下している時間は短く、1日のうちのほんの数%にしか過ぎなくても、通信を使っている人の数や、通信量(トラフィック)は膨大な量なので、その膨大さを「いいじゃないか」と言ってはいけないんじゃないか…と思うんです。

【MVNOの通信速度が低下する理由】

キャリアから回線を借りるためには「接続料」を支払わなければなりません。年々値下げにはなっているものの、MVNOの「原価」としては依然大きな割合を占めています。

回線の利用は常に一定ではなく、朝昼夕の通勤通学時間帯や昼休みなどは通信利用が集中する一方、通勤通学時間が終わった午前中や、通勤通学前の午後の時間などは比較的利用が少ない時間帯です。

通信速度を常に早く保つには最も混雑する時間帯でも余裕をもって対処できるだけの回線を借りておけばいいのですが、空いている時間にはガラガラで無駄になってしまいます。そんな無駄をしたら利益を圧迫してしまうため、そこそこのところで手を打たざるを得ません。

結局、平均的なトラフィックを想定して回線を借りるので、それを上回る混雑時間帯には速度低下してしまう…というわけです。

キャリアの格安プランは速度低下しない

画像出典:https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2307/25/news036.html
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こちらは、「Povo2.0」と「LINEMO」の同時間帯の通信速度です。

12:30の計測値を比較すると、いかにMVNOの速度が遅いかが良く分かります。

速さに定評のあるau回線は、ほとんど100Mbpsを超えています。LINEMOも不必要なぐらい速いです。

正直、スマホを快適に使うにはここまでの速度が必要なシーンはなかなかありません。せいぜい10~20Mbpsも出ていれば充分なんですが「中間」がないんですね。

MVNOは1Mbpsを割るか超えるか程度、キャリアプランは40~50Mbpsは当たり前、100Mbpsだって頻発…って差がありすぎなんです。

ヒント
ヒント

実は「1Mbps」という速度は、少し前までMVNOの通信速度が実用的に使えるかどうかの下限目安でした。「まあ1Mbps出ていれば何とかなるでしょ」的に。でも端末が進化してコンテンツ自体が大きく重くなるにつれて、筆者の感覚では1Mbpsでは正直ストレスになります。

辛うじて実用的に使える速度は5Mbpsは欲しいところです。

MVNOを使わなくなった理由③ 手数料が高い

新規に番号取得でも、MNPで乗り換えるにしても、MVNOと契約する際にはほぼ必ず「契約事務手数料」などの名目で3,300円(税込)が必要です。さらに、SIM準備料として460~470円程度必要でなので、契約時の初期手数料として3,700~3,800円程度のコストがかかります。

加入してからも、SIMの交換(物理SIM⇔eSIM)や再発行(破損・汚損・紛失など)に2,000~3,000円、他社への乗り換え時には「MNP転出手数料」で3,300円と、手数料だらけ。

「あっちのプランがいいかも」「こっちは値下げになった」と思っても、必ずついて回る4,000円弱の初期手数料や、3,000円ほどの転出手数料があるため、おいそれと乗換えられないのも嫌なんです。

気に入ってずっと使っているなら問題ないですが、本当は乗換えたい、試してみたいのに、手数料がハードルで逡巡するとすれば、MVNOはキャリアを散々批判していた「縛り」をやっているようなものです。

キャリアの格安プランは、ahamoも、Povo2.0も、LINEMOも「初期手数料」はありません(加入時に手数料がまったくかからない)し、転出する際にも手数料はかからないので乗り換えのハードルがほとんどありません。

ヒント
ヒント

さらに最近では『MNPワンストップ方式』が採用され、乗り換え先で手続きするだけ(MNP予約番号の取得が不要)で簡単に乗り換えられるようになっています。ワンストップ方式に対応している通信会社間の乗り換えは、MNP転出手数料がかかりません。

※MVNOPの場合は初期費用は従来通り課金されるので要注意です。

ちなみに、2023年7月現在で「MNPワンストップ方式」に参画しているのは以下の通信サービスです。

NTTドコモahamo
auUQmobilePovo
SoftbankY!mobileLINEMOLINEモバイル
楽天モバイル
(MNO)
楽天モバイル
(MVNO)
日本通信mineoジャパネット
通信サービス

MVNOを使わなくなった理由まとめ

MVNOの料金は確かに安いですし、各社各様の料金プランやオプションサービスでオリジナリティ豊かなプランを提供しています。それは確かです。

でも、その料金の安さとプランの豊富さと引き換えに、「ピーク時の速度低下「と「各種手数料」を受け入れなければなりません。

正直、ユーザーにとってあまり条件の良いトレードオフとは思えません。

そこで、料金が同等なら「LINEMO」「Povo2.0」を選べば、通信はキャリア品質のままで速度低下なしで、しかも諸費用はほとんどなしです。正直、自分にはMVNOを選ぶ理由がない…というわけです。

また「楽天モバイル」もキャリア自身ですし、様々な手数料は廃止されて余計なコストはかかりませんが、au回線を都市部でもローミングするようになり通信状態はかなり改善されたといいますが、それでも通信の快適さ…という点で「あと一息」感が未だ拭いきれないのかなあ…という感じです。

でも、楽天モバイルは上限なしの使い放題が月額3,278円と破格なので、充分に選択する理由はあると思います。

筆者おすすめの通信会社とプラン

ここまで述べたような理由で、筆者自身はMVNOをまったく使わなくなってしまいました。

現在契約しているのは、Povo2.0が2回線です。

月間データ容量は3GBで足りるので、LINEMOでも、Povo2.0でもどちらでもいいんですが、Povoの「ギガ活」が面白く「やりくり」を楽しめて、やり方次第でうまくすれば月間完全無料にもできるので「Povo2.0」を使っています。

奥さんは、「そこまで面倒でできない」し、LINEのヘビーユーザーなので「LINEMO」です。

NTTドコモ ahamo(アハモ)

「ahamo」は、NTTドコモが提供する格安料金プランで、料金プランは「20GB/2,980円」のワンプランで、80GBの「大盛りオプション(1,980円)」で合計100GBに拡大できます。またプランには「5分かけ放題」がセットされているので、5分間までの通話が何回でも無料です。

容量が20GB程度必要なら選択肢の候補として有望です。ドコモ回線を割安に使いたい…というなら「ahamo」でキマリです。

楽天モバイル

様々な報道がされているので不安を感じて加入をためらっている方もいるかもしれませんが、都市部でもauとのローミングを開始したことで「最強プラン」を自称しており、確かに楽天回線だけよりも通信はかなり改善されています。

ただ、au回線とローミングといっても、全バンド(帯域)とローミングするわけではなく、いわゆるプラチナバンドと言われる800MHz帯のみのローミングなので、広くエリアをカバーできる反面、通信速度はあまり速くはありません。しかも帯域1つのローミングなので繁華街など混雑する状況では接続できない、できても速度低下が起きることもあるので万全とは言えません。

ただ、段階料金や、無制限使い放題のプランは他キャリアより圧倒的に使い勝手が良く割安なのは確かです。あまり大都会ではなく、混雑があまり酷くない地域なら快適に使えるのではないでしょうか。

Softbank LINEMO

筆者イチオシプランです。

Softbankの通信網をそのまま利用しているので、通信状況は抜群に良いのは当たり前で、しかもLINEを使用する際の通信は、月間データ容量を消費しない(つまり通信料無料で使える)のでLINEをよく利用する方には「絶対にこれ」的なおすすめプランです。

すごいのは、高速データ容量を使い切ってしまっても、LINEに関しては高速通信のままなんです。

プランは、「3GB/990円」と「20GB/2,728円」の2つだけ。3GBで足りるなら月間1000円未満で済んでしまいます。

au Povo2.0

LINEMOとは違う意味で、Povo2.0も筆者のイチオシプランです。

Povo2.0には「プラン」という概念(月間に使えるデータ量と料金が決まっている固定課金制)がありません。Povo2.0に加入してもそれだけでは高速データ通信は利用できません(通話は可能)。

Povo2.0は、ユーザー個々の都合や好みで、様々な容量のデータ容量を「トッピング」として選んで購入することで、データ容量をカスタマイズできるのが最大の特徴です。

「3GB/30日」のトッピングを買えば、30日間有効な3GBの容量を使えますし、「1GB/7日間」を購入すれば、7日間有効な1GBを使えます。

この特徴的なトッピング購入方式は、もう1つのPovo2.0の特徴である「ギガ活」と合わせて使うことでよりお得に使えるようになっています。

ギガ活は「ギガ活提携店」での買い物を「auPay」で支払うことで、支払額に応じて「300MB」「1GB」「3GB」の有料トッピングが無料で貰える仕組みです。なので、例えば月間に4GB使うようなユーザーがギガ活で3GB貰ったとすると、残り1GBぶんのトッピングを購入すれば事足りるので、月間の通信費は390円で済んでしまうことになります。

冒頭に「LINEMOと違う意味で…」と書いたのは、このギガ活を活用してデータ容量を無料でゲットし、有料トッピングとを上手く組み合わせてカスタマイズすることを「面倒くさい」と思わず楽しめる人なら、圧倒的に「Povo2.0」がおすすめなんです。

近隣に「オーケーストア」がある方は、ギガ活だけでデータ通信をすべて賄うことも可能です。実際、筆者は実践していて、毎月無料で4~5GB程度のデータ通信を利用できています。

KAZ
KAZ

「Povo2.0」」には既存会員からの紹介制度があります。紹介を利用して加入すると「24

時間使い放題」のトッピングが1個貰えます。貰わないより貰った方が得なので宜しければご利用ください。紹介コード【KZUV68TM

UQmobile・Y!mobile

「Povo2.0」「LINEMO」はオンライン専用プランですし、家族割引などの制度がないので、どちらかというと、個人で利用するのに向いたプランと言えます。

家族での利用や、自宅のインターネット回線とのセットで割安にしたい…という場合には、「UQmobile(au)」や「Y!mobile(Softbank)」の方がおすすめです。

例えばUQmobileの「ミニミニプラン」の本来の基本料期は2,365円ですが、「auでんき」とのセット(自宅セット割)+auPayカード決済を組みあわせることで、月間4GB/980円で利用できます。

Y!mobileは家族との複数回線契約で、月間最大6GB/990円まで割引することが可能です。

家族で、または、自宅の電気料金のとのせっとなどを組み合わせられる方は、Povo/LINEMOより割安な料金で利用することができる場合があります。

まとめ

今回は、MVNOへの不満をぶちまけてみました。

そうは言っても、筆者は2014年にはじめてMVNOに乗換えて以降、ずっと「MVNO推し」だったんですが、昼12時台の速度については一向に改善されません。多少の速度アップはあるものの根本的には「混雑時には遅い」を改善はできていません。

また手数料の負担もきになるところで、気軽に乗り換えることができません。

そんな不満を持ち続けているところへ、Povo2.0やLINEMOが登場してきたら、そりゃあ「これでいいや」と思いますよね。

MVNO、もっと頑張れ!という願いを込めて、ちょっと批判的な記事を書いてみました。

それでは今日はこの辺で。

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kaz

当ブログ運営のKAZです。普段はモバイル関連、ガジェット関連のWEBライターをしています。スマホは「4s」以来ずっとiPhone。SIMは2014年の「Biglobe SIM」を皮切りに14社30プラン超の格安SIMを利用してきました。現在はPovo2.0で月額無料運用中です。「安くて速いSIM探しませんか?」をテーマにおすすめSIMやiPhoneの話題をお届けします。

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